【2025年4月最新】失業保険の待機期間とは？自己都合での数え方・過ごし方、法改正を解説

失業保険の給付を受ける際には、自己都合退職や会社都合退職にかかわらず、7日間の待機期間が設けられています。

さらに自己都合退職の場合は、2025年4月1日の法改正により、待機期間後に原則1か月の給付制限期間が加わります。

退職後の生活を安心してスタートするためには、これらの期間を正しく理解し、計画的に準備を進めることが重要です。

本記事では、失業保険の待機期間について、2025年4月からの法改正内容を交えながら、図解や具体例を用いて分かりやすく解説します。

待機期間の正しい数え方や過ごし方の注意点、生活費の不安を解消する方法まで網羅していますので、ぜひ参考にしてください。

失業保険の待機期間とは？給付制限との違いを正しく理解する

失業保険の受給申請を行うと、まず受給資格の決定があります。

ただし、受給資格が決定したからといって、すぐに給付金が支給されるわけではありません。

7日間の「待機期間」と、自己都合退職の場合は1か月間の「給付制限期間」を経てから、初めて給付金が支給されます。

ここでは、失業給付の待機期間や給付制限期間との違いについて詳しく説明します。

全員に一律で適用される「待機期間」は7日間

待機期間とは、失業保険の受給資格が決定した日から通算して7日間のことです。

この期間は、退職理由が自己都合か会社都合かにかかわらず、失業保険を申請するすべての人に一律で適用されます。

待機期間の目的は、ハローワークが「申請者は本当に失業状態にあるか」を確認することです。

そのため、この7日間は失業手当が支給されることはありません。

【具体例】失業保険の待機期間（7日間）の正しい数え方

待機期間は、ハローワークで求職の申込みをおこない、受給資格が決定した日からカウントが始まります。

この7日間は、失業の状態にある日が通算して7日に達するまで続きます。

土日や祝日も失業状態であれば期間に含まれます。

【待機期間の数え方の具体例】

パターン1：金曜日に申請した場合

10月20日（金）：申請日（待機1日目）
10月21日（土）：待機2日目
10月22日（日）：待機3日目
10月23日（月）：待機4日目
10月24日（火）：待機5日目
10月25日（水）：待機6日目
10月26日（木）：待機7日目
→10月26日（木）に待機期間が満了します。

注意点として、待機期間中にアルバイトなどをして収入を得ると、その日は「失業の状態」とは見なされず、待機期間がその日数分だけ後ろにずれます。

上記の例で10月23日（月）にアルバイトをした場合、その日は待機期間に含まれず、待機期間の満了日は1日延びて10月27日（金）となります。

自己都合退職者に課される「給付制限」

給付制限とは、自己都合で退職した場合に、7日間の待機期間が満了した後に設けられる期間のことです。

この期間中も、失業手当は支給されません。

給付制限は、自らの意思で離職した人と、倒産や解雇など会社の都合で離職を余儀なくされた人との公平性を図るために設けられています。

2025年4月1日以降に離職した場合、この給付制限期間は原則1か月となります。

【2025年4月施行】法改正で失業保険はどう変わる？

2024年5月に成立した「雇用保険法等の一部を改正する法律」により、2025年（令和7年）4月1日から、失業保険のルールが大きく変わりました。

変更点	改正前 （～2025年3月31日離職）	改正後 （2025年4月1日～離職）
自己都合退職の 給付制限期間	原則2か月 (5年以内に2回以上の自己都合退職で3か月)	原則1か月 (5年以内に3回以上の自己都合退職で3か月)
給付制限の 解除条件	ハローワークの指示による 公共職業訓練を受講する	ハローワークの指示、または自らの意思で教育訓練給付の対象訓練を受講する

とくに自己都合で退職した方にとっては、給付が受けやすくなる有利な変更点が含まれています。

ここでは、主な2つの変更点について詳しく見ていきましょう。

自己都合退職の給付制限期間が「2か月→1か月」に短縮

これまで、自己都合で退職した場合、7日間の待機期間が満了した後、原則として2か月間は失業保険が給付されない「給付制限」がありました。

2025年4月1日以降に離職した方からは、給付制限期間が原則1か月に短縮されています。

ただし、過去5年間に3回以上自己都合で離職している場合は、給付制限期間が3か月となる点には注意が必要です。

この改正により、退職後の無収入期間が大幅に短縮され、より安心して再就職活動に専念できるようになるでしょう。

参照：令和７年４月１日以降に離職された方は 「給付制限期間」が１か月に短縮されます｜厚生労働省

自ら教育訓練を受けた場合も給付制限が解除されるように

これまでは、ハローワークの指示で公共職業訓練を受ける場合に限り、給付制限が解除されていました。

今回の改正で、離職期間中や離職する前の1年以内に、自らの判断で「教育訓練給付」の対象となる講座を受講した場合でも、給付制限が解除されます。

積極的にスキルアップを目指す方が、より早く給付を受けられる仕組みになったといえるでしょう。

【対象となる教育訓練の具体例】

• 専門実践教育訓練：看護師、保育士などの資格取得を目指す講座
• 特定一般教育訓練：介護職員初任者研修、大型自動車第一種免許などの資格取得を目指す講座
• 一般教育訓練：プログラミング、簿記などのスキルアップを目指す講座

これらの制度を活用することで、給付制限期間をなくし、スキルアップと早期の給付開始を両立させられます。

どの講座が対象になるかについては、厚生労働省の「教育訓練給付制度 検索システム」で確認できます。

参照：令和７年４月以降に教育訓練等を受ける場合、給付制限が解除され、基本手当を受給できます｜厚生労働省

【独自シミュレーション】法改正で受給開始日と総額はこう変わる！

2025年4月からの法改正、特に自己都合退職における給付制限期間の短縮は、実際にいつから失業保険がもらえるのか、スケジュールに大きな影響を与えます。

ここでは、具体的なモデルケースを用いて、法改正の前後で初回振込日がどのように変わるのかをシミュレーションします。

【シミュレーション条件】

• 年齢：35歳
• 退職前の月収（総支給額）：30万円
• 雇用保険の加入期間：10年
• 所定給付日数：90日
• 2025年10月20日（金）にハローワークで申請

この場合、基本手当日額は 6,570円 となります（賃金日額10,000円×給付率で計算。ただし上限あり）。

【法改正前後の初回振込日比較】

項目	改正前（～2025年3月31日離職）	改正後（2025年4月1日～離職）	差分
待機期間	7日間	7日間	変更なし
給付制限期間	2か月	1か月	1か月短縮
待機・給付制限満了日	2025年12月26日頃	2025年11月26日頃	–
初回失業認定日	2026年1月23日頃	2025年12月24日頃	–
初回振込予定日	2026年1月30日頃	2025年12月31日頃	約1か月早まる
総受給額（90日分）	591,300円	591,300円	変更なし

※上記はあくまで目安です。初回認定日はハローワークによって異なります。

このように、法改正によって失業保険の総受給額は変わりませんが、お金が振り込まれるタイミングが約1か月も早まります。

退職後の無収入期間が大幅に短縮されることは、生活面・精神面で非常に大きなメリットといえるでしょう。

失業保険が振り込まれるまでの流れ

失業保険の申請から給付開始までの大まかな流れは上記のとおりです。

自身がどのようなスケジュールで失業保険を受給できるのかを把握して、退職後の資金計画を立てましょう。

失業保険とは？基本的な概要を紹介

失業保険は、退職後に次の仕事が見つかるまでの生活を支えるための公的な制度です。

給付を受けるためには、雇用保険への加入期間や離職理由など、一定の条件を満たす必要があります。

ここでは、まず失業保険の仕組みや基本的な内容についてわかりやすく紹介します。

失業保険とは？

失業保険とは、雇用保険に加入していた人が離職した際、一定の条件を満たすことで受け取れる給付金のことです。

失業中の生活をサポートし、安心して再就職活動に取り組めるようにするための制度となっています。

失業保険を受給するためには、ハローワークでの申請や手続きが必要です。

失業保険の対象者と受給条件

失業保険を受け取るためには、次の条件を満たす必要があります。

• 退職前の2年間に通算12か月以上（会社都合退職の場合は6か月以上）、雇用保険に加入していること
• 再就職する意思と能力があり、実際に求職活動をおこなっていること

さらに、自己都合退職の場合は7日間の待機期間に加えて1か月の給付制限があるのに対し、会社都合退職の場合は待機期間後すぐに給付が始まるなど、退職理由によって受給開始までのスケジュールが大きく異なります。

失業給付金額の計算方法【2025年8月改定版】

失業保険の給付金額は、退職前の給与を基に算出されます。

具体的には、退職前6か月間に支払われた給与総額を180で割った額が「賃金日額」となり、この賃金日額に50〜80％の給付率を掛け合わせた金額が1日あたりの基本手当日額です。

ただし、この基本手当日額には年齢区分ごとに上限が設けられています。2025年8月1日から改定された最新の上限額は以下の通りです。

【2025年8月1日からの基本手当日額の最高額】

• 60歳以上65歳未満：7,623円
• 45歳以上60歳未満：8,870円
• 30歳以上45歳未満：8,055円
• 30歳未満：7,255円

自身の正確な給付金額を知りたい場合は、ハローワークで確認するか、専門家へ相談することをおすすめします。

自己都合と会社都合で待機期間後の流れはどう違う？

7日間の待機期間はすべての申請者に共通ですが、その後の流れは「自己都合退職」か「会社都合退職」かによって大きく異なります。

給付が開始されるまでの期間に大きな差が出るため、自身の退職理由がどちらに該当するかを正しく把握しておきましょう。

ここでは、それぞれの待機期間の違いと注意点を分かりやすく解説します。

自己都合退職の場合（待機期間7日＋給付制限1か月）

自己都合退職の場合、待機期間の7日間に加えて、原則1か月（※）の給付制限期間が設けられます。

給付制限期間中は失業給付金が支給されません。

そのため、実際に給付が始まるのは、ハローワークで申請してから約1か月と7日後以降となります。

※2025年3月31日以前の離職の場合は原則2か月、過去5年間に3回以上自己都合退職している場合は3か月となります。

会社都合退職の場合（待機期間7日のみ）

倒産・解雇などの会社都合で退職した場合、「特定受給資格者」に該当します。

この場合、給付制限期間はなく、7日間の待機期間が終了すれば、最初の失業認定日を経てすぐに給付金の支給が開始されます。

これは、会社都合による離職が労働者本人の意思ではないため、より手厚い保護が必要と考えられるためです。

失業保険の待機期間・給付制限期間中の過ごし方と4つの注意点

失業保険の待機期間や給付制限期間は、給付金の支給が始まるまでの大切な準備期間です。

しかし、この期間の過ごし方にはいくつか注意すべきポイントがあります。

【期間中の4つの注意点】

• 待機期間中のアルバイト
• 不正受給と判断される行為
• 再就職に向けた準備
• 無収入期間の生活費

不適切な行動や報告漏れは、給付の遅延やペナルティにつながる可能性があるため、ルールを正しく理解して行動することが重要です。

ここからは、各注意点について詳しく解説していきます。

注意点1：待機期間中のアルバイトはNG！給付制限期間中は条件付きで可能

待機期間の7日間は、失業状態にあることを確認する期間です。この期間中にアルバイトやパートなどで働くと、その日数分だけ待機期間が延長されます。

給付の開始が遅れる原因となるため、待機期間中のアルバイトは原則として避けましょう。

一方、給付制限期間中や失業保険の受給中は、一定の条件を満たせばアルバイトが可能です。

一般的に、雇用保険の加入条件とならない週20時間未満の短時間労働であれば、「就職」とは見なされず、失業保険の受給資格を失うことはありません。

【専門家が解説】アルバイトをした場合の申告方法と減額計算

給付制限期間中や受給期間中に条件を満たしてアルバイトをした場合は、4週間に1度の「失業認定日」に、「失業認定申告書」で必ず申告する必要があります。

【失業認定申告書の書き方】

1. 申告書の「（ア）就職、就労又は内職をしましたか。」の質問で「した」に〇
2. 仕事をした日付をカレンダー部分に〇で囲む
3. 働いた日数、収入を得た金額、仕事の内容などを指定の欄に記入

申告を怠ると不正受給とみなされるため、1日でも働いた場合は必ず正直に申告してください。

なお、アルバイトによる収入額によっては、その日の基本手当が減額または不支給になる場合があります。

【基本手当の減額計算】

計算式：（収入額 － 控除額）＋ 基本手当日額 ＞ 賃金日額の80％

※上記計算式に当てはまる場合、超えた金額分が基本手当から減額されます。
※控除額は毎年8月1日に改定され、2025年8月1日以降は1,391円です。

たとえば、賃金日額が10,000円、基本手当日額が6,570円の人が、1日に5,000円のアルバイト収入を得たとします。

（5,000円 – 1,391円）+ 6,570円 = 10,179円

賃金日額の80%は8,000円なので、10,179円 – 8,000円 = 2,179円がその日の基本手当から減額されます。

計算が複雑で不安な方は、事前にハローワークで相談するか、専門家へ確認することをおすすめします。

注意点2：不正受給と判断される行為は絶対に避ける

待機期間中や受給期間中に、事実と異なる申告をして給付金を受け取るのは「不正受給」です。

たとえば、アルバイトの事実を隠して申告したり、求職活動の実績を偽って報告したりする行為が該当します。

不正受給が発覚した場合、それ以降の給付が停止されるだけでなく、受け取った給付金の返還や、悪質な場合には罰金が科されることもあります。

注意点3：再就職に向けた準備を具体的に進める

失業保険は、再就職の意思と能力がある人に対して支給されるものです。そのため待機期間中から、積極的に求職活動をはじめる必要があります。

具体的には、求人情報を検索したり、応募書類を作成したりといった準備を進めましょう。

待機期間中であっても、ハローワークの施設を利用して職業相談を受けたり、求人情報を閲覧したり具体的な求職活動をしてください。

注意点4：無収入期間の生活費を計画的に準備する

待機期間中、そして自己都合退職の場合は給付制限期間中も、失業保険は支給されません。

この無収入期間の生活費をどう乗り切るかは、非常に重要な課題です。

あらかじめ数か月分の生活費を貯金で確保しておくのが理想ですが、難しい場合は家族からの支援を受けるなど、事前に計画を立てておきましょう。

待機期間中の生活費が不安なときに利用できる公的制度

待機期間や給付制限期間中は収入が途絶えるため、生活費に不安を感じる方は少なくありません。

貯蓄で乗り切る方法がおすすめですが、どうしても生活が困難な場合に利用できる公的な制度があります。

ここでは、待機期間中の生活費が不安な方に知ってほしい公的制度について紹介します。

公的融資制度で「つなぎ資金」を借りる

失業保険の給付が始まるまでの生活費が不足する場合、「臨時特例つなぎ資金貸付制度」を利用できる可能性があります。

これは、お住まいの市区町村の社会福祉協議会が窓口となる公的な貸付制度です。

一定の貸付条件を満たす必要はありますが、認められれば無利子・保証人不要で最大10万円（税込）までの融資を受けられます。

詳しくはお住まいの市区町村の社会福祉協議会に相談してみてください。

国民健康保険の減免を申請する

会社を退職すると、それまで加入していた社会保険から外れるため、国民健康保険に加入する必要があります。

失業中の保険料負担は大きなものですが、倒産・解雇といった会社都合で離職した方などは、国民健康保険料の「減免制度」を利用できる場合があります。

認められれば、所得に応じて保険料が大幅に軽減される制度です。

軽減を受けるためにはお住まいの市区町村への届出が必要となるため、忘れずに申請しましょう。

複雑な失業保険の手続きは専門家への相談がおすすめ

ここまで解説してきたように、失業保険の制度は2025年4月の法改正によって、自己都合退職者にとって有利な側面が増えました。

しかし、給付制限の解除条件や期間中の収入計算など、自身の状況に合わせた最適な申請方法を一人で判断するのは簡単ではありません。

そんなときに頼りになるのが専門家のサポートを受けられる退職バンクです。

退職バンクは、退職に伴う失業保険の申請手続きを徹底的にサポートし、受け取れる給付金の価値を最大化するためのサービスです。

ここでは、退職バンクでサポートを受けるメリットについて詳しく紹介します。

給付金を最大200万円まで増額できる可能性がある

退職バンクの最大の魅力は、ハローワークでは教えてくれない専門的なノウハウを活用し、失業保険の受給額を大幅に増やせる可能性がある点です。

通常の自己都合退職では30〜50万円程度となることが多い給付金を、最大で200万円まで増額できる可能性があります。

給付金額は退職後の生活の質を大きく左右するため、非常に大きなメリットといえるでしょう。

給付開始を最短1か月に！無収入期間の不安を解消

退職後の「無収入期間」は誰にとっても不安なものです。

退職バンクのサポートを利用すれば、通常1か月半以上かかってしまう受給開始までを、最短1か月に短縮できる可能性があります。

経済的な不安や焦りを最小限に抑え、じっくりと次のキャリアを考えるための貴重な時間を確保できます。

専門家がチャットで徹底サポート！複雑な手続きもお任せ

「手続きがとにかく複雑で面倒…」との悩みも、退職バンクなら解決できます。

社会保険労務士をはじめとする専門家チームに、複雑な申請方法をチャットでいつでも何度でも丁寧にサポートしてもらえます。

知識がなくても安心して申請を進められるため、手続きのストレスから解放され、再就職活動に集中できるでしょう。

「自分がいくらもらえるか知りたい」「少しでも早く安心したい」という方は、まずは気軽にLINEの無料相談から始めてみてください。

失業保険や待機期間に関するよくある質問

失業保険の待機期間や給付制限に関する、よくある質問に回答しています。

気になる質問や疑問を抱く点などがあれば、ぜひ参考にしてください。

待機期間の7日間はいつからいつまで？土日を挟む場合はどう数える？

待機期間は、ハローワークで求職申込みをおこない、受給資格が決定した日からスタートし、通算して7日間で満了します。

土日や祝日も、失業の状態であれば待機期間に含まれてカウントされます。

たとえば、金曜日に申請した場合、その日から数えて7日目にあたる翌週の木曜日に待機期間が満了します。

待機期間にこっそりアルバイトするとバレる？

待機期間中にこっそりアルバイトをすると、最終的にハローワークにバレる可能性が高いでしょう。

理由としては、アルバイトの給与は雇用保険の記録や税務の処理で明らかになり、ハローワークが確認できる仕組みがあるからです。

また、不正が発覚すると、失業保険の返還や給付の停止、最悪の場合は罰則が科されることもあります。正直に報告し、ルールを守りましょう。

待機期間中に転職が決まった場合どうなる？

待機期間中に転職が決まった場合は、速やかにハローワークに報告し、失業保険の申請を取り下げる手続きをおこないます。

待機期間中に内定をもらった場合でも、入社日まで失業保険を受給可能です。

失業保険は「就職できる状態で、かつ仕事を探している期間」に対して支給されるため、入社日までその状態が続く限り、受給資格は維持されます。

また待機期間満了後に就職し、一定の要件を満たせば、お祝い金として「再就職手当」を受け取れる場合があります。

待機期間中に起業した場合は？

待機期間中に起業した場合も、ハローワークに報告する必要があります。

起業により収入が発生する場合、失業保険の支給が停止される可能性があります。

起業の計画がある場合は、ハローワークに相談し、適切な手続きをおこないましょう。

定年退職後も失業保険は受け取れる？

定年退職後も、失業保険の対象となる場合があります。定年退職の場合、待機期間は他の退職理由と同様に7日間です。

ただし、年齢に応じて受給期間や支給額が異なるため、詳細はハローワークで確認してください。

自己都合退職でも給付制限がなくなるケースとは？

自己都合退職でも給付制限がなくなるケースは、正当な理由があると認められる「特定理由離職者」に該当する場合です。

また、ハローワークが指示した公共職業訓練を受ける場合は、給付制限が適用されません。

2025年4月1日からは、自ら教育訓練給付の対象となる訓練を受けた場合も、給付制限が解除されるようになりました。

妊娠を理由として自己都合退職をした場合の待機期間は？

妊娠を理由に自己都合退職した場合、出産後すぐに働ける状態にないため、まずは受給期間の延長手続きをおこないましょう。

その後、働ける状態になってから求職の申し込みをすれば特定理由離職者に該当し、給付制限なしで7日間の待機期間後に失業保険を受給できます。

まとめ：待機期間や給付制限を考慮し計画的に失業保険を受給しよう

本記事では、待機期間の基本ルールや2025年4月からの法改正による変更点、さらに待機期間中の不安を軽減する具体的な方法について解説しました。

退職は人生の大きな転機であり、失業保険は次のステップへ進むための重要なサポート制度です。

自己都合や会社都合など退職理由にかかわらず、失業保険の給付を受ける際には7日間の待機期間が設けられています。

退職後の無収入期間を安心して乗り越えるためには、これらのルールを正しく理解し、計画的に準備を進める必要があります。

もし、複雑な手続きに不安がある方や受給額を最大限活用したい方は、専門家のサポートが受けられる「退職バンク」の利用を検討してみてください。