病気で退職した時の失業保険はどうなる？自己都合？働けない時や診断書・給付制限についても説明

退職を検討する際、特に病気が原因の場合、様々な手続きや不安が頭をよぎるのではないでしょうか。

失業保険や健康保険の切り替え、場合によっては雇用保険の給付など、多岐にわたる事務手続きが待っています。しかし、これらを一人で進めるのは精神的にも体力的にも負担が大きいものです。

そんな時に頼りになるのが、退職代行サービスや専門的なサポートです。本記事では、病気による退職後の手続きについて分かりやすく解説し、さらに頼れるサービスもご紹介します。

退職時の負担を軽減し、安心して次の一歩を踏み出しましょう。

1. 失業保険とは？基本的な解説

失業保険は、退職後の生活を支える重要な制度です。しかし、具体的な内容や手続き方法を知らない方も多いのではないでしょうか。

ここでは、失業保険の基本的な仕組みや受給条件について、初心者にも分かりやすく解説します。

1.1 失業保険と雇用保険の違い

失業保険は、雇用保険の一部として機能します。雇用保険は、失業保険だけでなく、育児休業給付金や介護休業給付金など、さまざまな給付を含む総合的な保険制度です。

したがって、失業保険は雇用保険の中の特定の給付ということになります。

1.2 受給条件と加入期間について

失業保険は、雇用保険の被保険者が倒産、定年、自己都合等により離職し、働く意思と能力がありながら就職できない場合に支給されます。

失業保険を受給するためには、以下の条件を満たす必要があります。

自分が条件を満たしているか確認するには、離職票や雇用保険被保険者証を確認しましょう。これらの書類は受給手続きにも必要です。

受給条件を正しく理解し、手続きに備えることで、失業保険をスムーズに受け取ることができます。

1.3 失業保険の給付金額と日額の計算方法

失業保険の給付金額は、退職前の賃金を基に計算されます。日額は、退職前6か月の平均賃金の50%～80%の範囲で算出され、収入が低いほど高い割合が適用されます。

支給日数は、年齢や離職理由、雇用保険加入期間により決まります。

2. 病気やケガによる失業と雇用保険の傷病手当

病気やケガを理由に退職した場合、雇用保険の失業給付金は受け取れません。失業保険は、働ける状態にある人を対象とした制度だからです。

ただし、病気やケガで就職が難しい場合には、「傷病手当」と呼ばれる特別な手当を受給できる可能性があります。以下では、その制度の概要や受給条件について解説します。

2.1 療養期間14日未満の場合失業給付金がもらえる

病気やケガで仕事に就けない状態であっても、その状態が14日以内であれば、基本手当が支払われます。病気やケガで失業認定日にハローワークに行けないときは、失業認定日を変更してもらいましょう。

2.2 療養期間15日以上の場合傷病手当がもらえる

この場合は、傷病手当が支給されます。傷病手当の支給日数は、基本手当の所定給付日数から、基本手当が既に支給された日数を差し引いた残りの日数です。

失業の状態となったときに病気やケガで15日以上就労不能で、基本手当ではなく当初から傷病手当を受給する場合、傷病手当を受給できる最大の日数は、基本手当の所定給付日数と同じになります。

なお、基本手当の7日間の待期期間中や、退職の理由が自己都合であることによる2カ月間の給付制限中は、傷病手当は基本手当と同様、支給されません。

2.3 療養期間30日以上の場合傷病手当か給付期間の延長か選べる

この場合は、傷病手当を受給することもできますが、もうひとつの選択肢として、基本手当の受給期間を延長することもできます。基本手当は、原則として離職日の翌日から1年以内に所定給付日数を限度に受給しなければなりません。

しかし、病気やケガで仕事に就けない期間が30日以上ある場合は、さらに最長3年間の受給期間の延長が認められます。

つまり、受給期間が離職日の翌日から最長4年間に延長されるわけです。この場合、所定給付日数が増えるわけではありませんので、注意してください。

3. 雇用保険の傷病手当と健康保険の傷病手当金の違い

雇用保険の傷病手当と健康保険の傷病手当金は、どちらも生活を支える制度ですが、対象者や目的が異なります。

ここからは、それぞれの特徴や受給条件、違いを分かりやすく比較し、活用のポイントをお伝えします。

3.1 雇用保険の傷病手当

失業中に病気やけがを負い、求職活動が難しい状況では、生活の安定が大きな課題となります。そんな場合に役立つのが「雇用保険の傷病手当」です。

対象者	失業中に病気やけがで働けない状態になり、求職活動ができなくなった人
給付内容	基本手当（日額）の支給が、病気やけがで求職活動が再開できるまで延長される
期間	病気やけがの期間も含め、原則1年間（延長可能な場合あり）
目的	生活支援を行い、回復後の再就職を促すため

3.2 健康保険の傷病手当金

働いている最中に病気やけがで休職を余儀なくされた場合、収入減が不安になることもあります。そうした状況をサポートするのが「健康保険の傷病手当金」です。

対象者	勤務中の被保険者が病気やけがで連続して4日以上働けなくなった場合
給付内容	直近の給与の約67％（標準報酬日額の2/3）が支給される
期間	支給開始から最長1年6か月
目的	勤務先を休職中の生活保障を行うこと

3.3 雇用保険と健康保険の傷病手当の違いと活用法まとめ

雇用保険の傷病手当は失業中の人向けで、「求職活動ができない場合」に適用されます。一方、健康保険の傷病手当金は働いている人向けで、「就業が難しい場合」に適用されます。

このように、両者は対象者の状態や給付目的が異なるため、状況に応じた適切な使い分けが重要です。

4. 離職・退職の理由と失業保険の受給手続き

退職理由が「自己都合」か「会社都合」かによって、失業保険の受給条件や手続きが大きく変わります。

ここでは、それぞれの場合に必要な手続きや注意点を解説し、スムーズに受給手続きを進めるためのポイントをご紹介します。

4.1 自己都合退職の場合の手続きと注意点

自己都合退職の場合、失業保険の受給開始までに待機期間が設けられます。待機期間は通常3ヶ月です。この期間中は、給付金を受け取ることができません。

また、自己都合退職の場合、受給日数が会社都合退職に比べて短くなることが多いです。

4.2 会社都合退職の場合の流れ

会社都合退職の場合、待機期間は7日間と短く設定されており、早期に失業保険を受給することができます。

会社都合退職には、倒産や解雇などが該当します。

4.3 退職後の失業保険申請方法とハローワークでの手続き

退職後、失業保険の受給を希望する場合、まずハローワークに行き、必要な手続きを行います。

申請には、雇用保険被保険者証や離職票、本人確認書類が必要です。ハローワークで求職申し込みを行い、失業の認定を受けることが重要です。

5. 失業保険の給付日数と支給期間

失業保険の給付日数や支給期間は、退職理由や被保険者期間、年齢などによって異なります。

ここでは、給付日数の計算方法や延長制度などについて詳しく解説します。

5.1 受給資格者の条件と給付日数

受給資格者は、以下の条件を満たす必要があります。

• 雇用保険に一定期間以上加入していること。
• ハローワークで失業の認定を受け、求職活動を行っていること。

給付日数は、退職理由や年齢によって異なります。たとえば、60歳以上の被保険者は、若年者よりも長い給付期間が設定されることがあります。

5.2 失業保険の支給期間と延長について

失業保険の支給期間は、通常3ヶ月から1年間ですが、特定の条件を満たす場合には延長されることもあります。

たとえば、障害者や高齢者の場合、支給期間が長くなる特例があります。

5.3 再就職活動と失業保険の関係

再就職活動中に失業保険を受給する場合、ハローワークで定期的に失業の認定を受ける必要があります。

また、再就職が決定した場合は速やかにハローワークに報告し、給付金の支給を終了させます。

6. うつ病などの精神的な病気と失業保険

うつ病や他の精神的な病気で退職を余儀なくされた場合、どのような支援が受けられるのか気になる方も多いでしょう。

ここでは、失業保険や傷病手当金の利用方法、再就職活動の支援について詳しくご説明します。

6.1 うつ病で退職した場合の手当と保障

うつ病で退職した場合、医師の診断書を提出することで傷病手当金を受給することができます。

この手当金は、失業保険と併用することができ、再就職活動が可能になるまでの間、生活を支援します。

6.2 精神的な病気による退職の理由と申請方法

精神的な病気による退職の場合、退職理由を明確に記載した離職票を提出し、ハローワークで適切な手続きを行います。申請には、医師の診断書や健康保険証が必要です。

6.3 再就職支援とカウンセリング

再就職活動中には、ハローワークで提供されるカウンセリングや職業訓練を活用することが推奨されます。

これにより、精神的な健康を維持しながら再就職を目指すことができます。

病気による退職をスムーズに！頼れる「退職バンク」のサポートとは？

病気を理由に退職する場合、心身の負担に加え、手続きが思った以上に複雑で、負担に感じることも少なくありません。特に、失業保険や傷病手当の申請、退職後の生活設計などを一人で進めるのは大変です。

そんなときに活用したいのが「退職バンク」です。「退職バンク」は、病気やケガなど特殊な事情にも対応可能な退職代行サービスで、退職の手続きからアフターサポートまでを一貫して提供しています。

特に、専門知識を持つスタッフが個別の状況に寄り添い、退職時の不安を取り除いてくれます。病気による退職をスムーズに進めるためには、専門的なサポートを受けることが重要です。

「退職バンク」を活用して、安心して次のステップを踏み出しましょう。

7. 民間の保険と失業保険の受給の併用

失業保険と民間の保険を併用することで、退職後の生活をより安定させることができます。

ここでは、民間の傷病手当と失業保険の違いや併用方法について解説します。

7.1 民間の傷病手当と失業保険の違い

民間の傷病手当は、特定の契約条件に基づいて給付されるものであり、以下の点が公的な失業保険と異なります。

項目	民間の傷病手当	失業保険
対象	特定の病気やケガに対応	雇用保険の被保険者で失業中の人
給付目的	病気やケガで収入が途絶えた場合の保障	失業時の生活支援
給付金額	保険契約に基づく	基本賃金の50%～80%（日額）
給付期間	保険契約に基づく期間	所定給付日数（90～330日）

このように、民間保険は退職時の経済的なリスクに備える柔軟な手段であり、失業保険と組み合わせて利用することで保障を強化できます。

7.2 民間保険の給付金と失業保険の計算

民間保険の給付金は、契約内容に応じて金額が決定されます。失業保険の給付金と併せて計算することで、総合的な支援を受けることが可能です。

具体的な金額や受給期間は、各保険会社の規定によります。

7.3 民間保険と失業保険の併用方法

民間保険と失業保険を併用する場合、まずは各保険の受給条件を確認し、必要な手続きを行います。

併用することで、失業中の経済的な不安を軽減し、より安心して再就職活動を行うことができます。

まとめ

退職は人生の大きな節目であり、特に病気による退職では心身の負担が大きくなりがちです。退職後の手続きには失業保険の申請や健康保険の切り替えなど、複雑で手間のかかる事務作業が数多く含まれています。

しかし、これらを一人で対応するのは大変です。そこで頼りになるのが「退職バンク」です。退職バンクは、退職時のあらゆる不安や疑問に応える退職代行サービスで、円満な退職の実現をサポートします。

また、退職後に必要な手続きに関するアドバイスやサポートも提供しているため、余計な心配をせずに次の一歩を踏み出せます。

安心して新しい生活をスタートするためにも、専門的な知識と経験を持つ退職バンクをぜひ活用してみてください。忙しい方や体調に不安がある方でも、スムーズな退職とその後の生活設計が可能になります。