3月に退職する場合はいつ言うのが良い？伝えるときのコツも説明

年度末である3月は、多くの企業にとって人事異動や新卒採用の準備が進むタイミングです。そのため、「3月に退職するのはベストな時期なのか？」「いつ上司に伝えるべきか？」と悩む人も多くいます。

結論、3月に退職したいなら1月下旬から2月上旬に伝えると、その後の退職までの流れをスムーズにおこなえるでしょう。

本記事では、3月に退職を考えている方に向けて、退職のベストなタイミングや伝え方のコツ、引き継ぎのポイント、転職活動の進め方までを徹底解説します。

特に、退職の意思を伝える際の具体的なステップや、退職後の転職活動を成功させるための方法についても詳しく紹介するので、ぜひ参考にしてください。

3月退職を考えたら失業保険も確認！

3月退職の場合はいつ言う？ベストなタイミングとは

3月に退職を考えている場合、退職を申し出る時期が非常に重要です。基本的には、退職の意思を伝えるのは1〜3か月前が理想的とされています。

つまり3月に退職する場合、会社や上司へ退職の意思を伝えるのは1月下旬から2月上旬がおすすめです。

企業側が後任の採用や引き継ぎ計画を立てやすく、上司や同僚に負担をかけにくいので円満退職しやすいでしょう。

3月に入ってしまうと退職の意思を伝えるのが遅すぎるため、引き継ぎや退職手続きが間に合わないこともあります。

ただし会社の就業規則によっては「退職届は退職の○か月前に提出すること」と定められていることがあるため、事前に確認することが必要です。

3月退職の計画とスケジュール

3月に退職する場合の理想のスケジュールを解説します。

退職までの流れとスケジュール整理

退職を決意したら、まずは計画的にスケジュールを立てることが大切です。退職までの主な流れは以下のようになります。

1月～2月	退職の意思を決定する
2月上旬〜中旬	上司に退職を申し出る
2月中旬〜3月上旬	退職願・退職届を提出する
3月上旬〜3月下旬	業務の引き継ぎを実施する
3月末	最終出社と退職手続き

スケジュールを立てる際には、転職活動の進捗や退職後の手続きを考慮しながら、余裕を持った計画を立てましょう。

有給消化を計画的に行う方法

退職時には、未消化の有給休暇を消化することが可能です。有給消化の計画を立てる際には、以下の点を考慮しましょう。

• 会社の有給消化ルールを確認する
• 引き継ぎが完了するタイミングを考慮する
• 上司と相談し、適切な期間を決める

企業によっては「退職前の有給休暇取得が認められている」場合と、「消化できずに買い取る」場合があります。就業規則でルールを確認しておきましょう。

上司に事前に相談したうえで周囲に迷惑をかけない範囲で適切な期間を決め、有給取得前に後任者へ引き継ぎを終えられるように動きましょう。

上司への退職の伝え方と退職理由例

上司へ退職の意思を伝える際には、退職理由と伝え方が重要です。

直属の上司へ伝えるときの流れとポイント

退職の意思を伝える際は、直属の上司に最初に相談するのが基本です。間違っても、同僚や他の部署の人に先に話すのは避けましょう。

退職の噂が先に広まると、上司の立場を悪くしてしまい、円満退職が難しくなる可能性があります。

以下の流れで伝えるとスムーズです。

1. 事前にアポイントを取る
2. 口頭で丁寧に伝える
3. 退職理由を簡潔にまとめる
4. 引き継ぎの意向を伝える
5. 上司の反応に冷静に対応する

退職の相談は、突然ではなく事前に「お時間をいただきたいのですが」と依頼するのがベストでしょう。

退職理由は「一身上の都合」「キャリアアップのため」など、ポジティブな理由にするのが無難です。

円満退職のための退職理由例

退職の意思を伝える際、退職理由は重要なポイントです。

退職理由によっては、上司から強く引き止められる可能性もあるため、以下のような伝え方をすると円満に退職しやすくなります。

• 「今後は新しい環境でスキルアップをしたいと考え、転職を決意しました」
• 「家庭の事情で勤務地を変える必要があり、退職を決断いたしました」
• 「これまでの経験を活かし、より自分に合った仕事に挑戦したいと思っています」

ネガティブな理由（上司との関係が悪い、給料が低いなど）は伝えず、前向きな理由にするのが円満退職のポイントです。

退職を引き止められた時の対処策と回答例

繁忙期である3月の退職の場合、退職の意思を伝えたものの上司から「もう少し考え直せないか？」と引き止められるケースは少なくありません。

しかし、退職の決意が固い場合は、ズルズルと引き止めに応じてしまうと、本来の退職スケジュールが崩れてしまうこともあります。

退職の意思が固い場合、上司の引き止めに対して、感情的にならず冷静に対応することが重要です。

退職の意思を明確に伝える

退職を引き止められた際、まずは「もう一度考えてみてほしい」と言われることが多いです。

この場合は、すでに決断していることをしっかり伝えることが大切です。

【回答例】
「すでに次のキャリアについて十分に考え、決断しております。申し訳ありませんが、退職の意思は変わりません。」

理由を具体的に伝える

退職理由が曖昧だと、「待遇を改善するから考え直してほしい」「異動で解決できないか？」 など、会社側に交渉の余地があると思われてしまいます。

退職理由を明確にし、これ以上交渉できないことを伝えるのがポイントです。

【回答例】
「以前から、より専門性の高い仕事に挑戦したいと考えており、そのために転職を決断しました。」
「家庭の事情により、現在の勤務環境を維持することが難しくなりました。」

「上司のやり方が合わなかった」「給与が低い」など、ネガティブな理由を伝えると、角が立つだけでなく「改善するから残ってほしい」と引き止めが強くなる可能性があります。前向きな理由に言い換えるのがベストです。

次の入社日はすでに決まっていることを伝える

上司が「引き継ぎが終わるまで残ってほしい」と頼んでくるケースもあります。

その場合は、転職先の入社日がすでに決まっていることを伝え、これ以上の延長は難しいことを理解してもらいましょう。

【回答例】
「次の入社日はすでに◯月◯日と決まっており、準備も進めております。」
「後任の方に業務をしっかり引き継げるよう、最後まで責任を持って取り組みますのでご安心ください。」

お世話になった感謝を伝える

引き止められた際、無理に突っぱねるのではなく、「感謝の気持ちを伝える」ことも大切です。

【回答例】
「これまで本当にお世話になり、感謝しております。大変お世話になりましたが、これからのキャリアを考え、退職を決断いたしました。」

感謝を伝えることで、上司も無理に引き止めることができなくなります。

上司が辞めさせてくれない場合の対応策・最終手段とは？

上司がどうしても引き止めをやめてくれない場合は、最終手段として以下の方法を検討するのもひとつの手でしょう。

退職願・退職届を提出する

口頭で伝えても受け入れてもらえない場合は、正式な書類（退職願や退職届）を提出することで、会社側に「退職の決意が固い」ことを伝えられます。

退職届は以下のようなフォーマットで提出すると良いでしょう。

令和○年○月○日
株式会社○○
代表取締役 ○○ ○○ 様

退職届
このたび、一身上の都合により、○月○日をもちまして退職いたします。
○年間お世話になり、誠にありがとうございました。
略儀ながら、書面をもってご報告申し上げます。

○○ ○○（氏名）

ただし、会社のフォーマットが用意されている場合は従います。

また、退職届は 直属の上司に手渡しするのが基本です。

人事部に相談する

上司があまりにも引き止めてくる場合は、人事部に相談するのも一つの方法です。

「退職の意志を伝えているが、受理してもらえない」と伝えれば、正式な手続きを進めてもらえることもあります。

退職代行を利用する

もし、上司からの引き止めがしつこく、精神的に負担を感じる場合は、「退職代行サービス」を利用するのも手段の一つです。

退職代行を使えば、会社と直接やり取りをせずにスムーズに退職できます。

3月（年度末）退職のメリット

3月は年度末ということもあり、退職を考える人が多い時期で、いろいろなメリットがあります。

転職市場が活発で求人が多い

3月は、企業が4月入社の新卒社員を迎える準備をしているため、中途採用の求人も増える傾向があります。

特に、人手不足の業界では3月に積極的な求人が出ることが多く、転職を成功させる絶好のチャンスとなります。

ボーナスを受け取れる可能性がある

ボーナスの支給条件は企業によって異なりますが、「支給日に在籍していること」が条件となるケースが多いです。

3月に退職する場合、ボーナスを受け取ってから辞められる可能性が高いため、事前に就業規則を確認しておきましょう。

3月（年度末）退職の注意点・デメリット

3月退職にはメリットだけでなく、デメリットもあります。

退職のタイミングを誤ると、スムーズな転職ができなかったり、会社や上司に迷惑をかけたりする可能性があります。

会社が繁忙期で引き継ぎが大変

3月は年度末のため、決算業務や新年度準備が重なる企業が多く、忙しくなる時期です。

この時期に退職すると、上司や同僚に大きな負担をかける可能性があります。

また、業務が忙しいと、後任の人材確保や引き継ぎが十分にできないまま退職するケースもあり、退職後に問題が発生するリスクがあります。

繁忙期の退職は上司に嫌がられることも

忙しい時期に退職の意思を伝えると、上司や同僚に迷惑がかかるため、引き止められる可能性が高いです。

特に、「年度末までは働いてほしい」と言われることが多いので、しっかりと準備をしておくことが大切です。

3月退職でボーナスはもらえる？退職時期と給与の関係

ボーナスの支給ルールは会社によって異なりますが、多くの場合、「支給日に在籍していること」が受け取りの条件になっています。

たとえば、ボーナス支給日が3月10日であれば、3月末に退職する人は受け取れる可能性が高いですが、2月中に退職すると対象外です。業績連動型のボーナスでは、評価期間中に在籍していないと支給されないこともあります。

ボーナスと退職時期の関係は意外と見落としがちですが、退職を考える前に、まずは会社の就業規則や支給条件をしっかり確認しておきましょう。

場合によっては、退職日を少し調整することでボーナスを受け取れる可能性もあるため、計画的な判断が大切です。

3月（繁忙期）に円満に退職するための対策

3月に円満退職するためには、次で解説することを意識するとよいでしょう。

退職の意思は早めに伝える

上司が余裕をもって後任を探せるように、退職の意思は早めに伝えましょう。

1月下旬〜2月上旬が理想です。

引き継ぎを計画的におこなう

引継ぎを計画的におこなうために、あらかじめ仕事の流れや注意点をまとめた資料（業務マニュアル）を作成しておくのがおすすめです。

引継ぎ期間はもちろん、あなたが退職後に不明点が出てきても、資料を見れば解決できるでしょう。

目安としては、以下のスケジュールで退職日の2週間前までには完了させるのが理想的です。

1. 業務の整理（退職の1か月前）
2. 後任者の決定と引き継ぎ計画の作成（3週間前）
3. 引き継ぎの実施（2週間前）
4. 最終確認（1週間前）

当初のスケジュール通りには進まない可能性があるため、余裕をもって計画を立てるとよいでしょう。

感謝の気持ちを持って職場の人と接する

円満退職を実現するためには、感謝の気持ちを持って職場の人と接することが大切です。

たとえ不満があったとしても、これまで一緒に働いてきた上司や同僚への敬意を忘れずに伝えることで、良好な人間関係を保ったまま退職できます。

「お世話になりました」「ありがとうございました」といった言葉を添えるだけでも、相手の印象は大きく変わります。

退職後も気持ちよくつながりを持てるよう、感謝の姿勢を意識しましょう。

余裕を持って退職日を設定する

有給休暇消化も考慮しながら最終出社日までの無理のないスケジュールを組みましょう。

例えば、1月頃に退職の意思を伝え、2月中に引き継ぎ資料を作成、3月には後任者への業務移行を完了するスケジュールを組めば、スムーズな退職が可能になります。

3月の退職前に転職活動を進めるメリット

退職後の転職活動をスムーズに進めるためには、退職前に求人を探し、転職活動を開始するのが理想的です。

特に3月に退職すると、4月入社が可能です。4月は一般的に入社しやすいときのため、無職期間を作りたくない人は退職前から転職活動を進めておくとスムーズでしょう。

ただし、4月入社にこだわらない場合や業務が忙しく転職活動の時間が取れない場合は、退職後に集中して進める方法もあります。

その場合でも、事前に転職エージェントやアドバイザーに相談し、情報収集をしておくと有利です。

3月退職後の転職活動を成功させるコツ

転職を成功させるためには、次のポイントを意識するとよいでしょう。

• 転職エージェントを活用する
• 未経験の業界・職種にも目を向ける
• 希望条件を明確にする

転職エージェントでは、求人の紹介だけでなく履歴書の添削や面接対策のサポートを受けられます。サポートのもと、これまでの経験を活かせる未経験職種を視野に入れると、選択肢が広がるでしょう。

また、年収・勤務地・勤務時間など、自分が重視するポイントを整理すると失敗するリスクを減らせます。

退職後に活用できる支援制度

退職後は、以下の公的支援制度を活用することで、生活の安定や転職活動を支援してもらうことができます。

雇用保険の失業給付（失業保険）

失業保険は次の仕事が決まるまでの生活を支えるための公的支援制度です。

退職後、一定の条件を満たすと雇用保険から失業給付（いわゆる失業保険）を受けることができます。

具体的な条件は、過去2年間に12か月以上の雇用保険加入期間があることなどです。

自己都合退職の場合は給付までに1か月の待機期間があるため、早めにハローワークで手続きを行うことが大切です。

金額や期間は年齢や被保険者期間によって異なりますが、計画的に活用することで経済的な不安を軽減できます。

職業訓練（ハローワークの求職者支援制度）

ハローワークでは、失業中に無料で受講できる職業訓練を提供しています。

特に雇用保険を受給できない方や自己都合退職で給付までの期間がある方に向けた「求職者支援制度」では、訓練期間中に月額10万円の給付金（条件あり）も支給されるため、生活費を補いつつスキルアップが可能です。

Webデザイン、介護、事務、ITなど様々な分野の訓練コースがあり、再就職やキャリアチェンジに役立ちます。

手続きはハローワークで行い、コース内容や条件をよく確認して申し込みましょう。

転職支援サービス（キャリアアドバイザー・エージェント）

転職支援サービスでは、専任のキャリアアドバイザーやエージェントが希望条件に合った求人紹介や履歴書・面接対策などを個別にサポートしてくれます。

自分一人では見つけにくい非公開求人への応募機会も得られるため、より良い条件で転職を目指す方におすすめです。

登録・利用は無料で、業界ごとに特化したエージェントもあるため、自分の職種やキャリアに合ったサービスを選ぶことが大切です。

効率的に転職活動を進めたい方は、こうしたプロの支援を積極的に活用しましょう。

3月退職時にやってはいけないNG行動

退職をスムーズに進める際にやってはいけないNG行動があります。

特に3月は繁忙期や年度末で忙しい時期です。以下のような行為は迷惑をかけるだけでなく、自分自身も後悔しかねません。

繁忙期に突然の退職を申し出る

3月は多くの企業にとって年度末の締めや人事異動が重なる繁忙期です。この時期に突然の退職を申し出ると、上司や同僚に多大な負担をかけることになります。

業務の引き継ぎにも時間がかかるため、遅くとも1〜2ヶ月前には相談を始めましょう。

引き継ぎを怠る

十分な引き継ぎを行わないと、業務が滞り、後任やチーム全体に混乱が生じる恐れがあります。

引き継ぎ資料を作成し、口頭でも丁寧に説明することが大切です。

業務の背景や注意点も共有し、責任を持って退職準備を進めましょう。

ネガティブな退職理由を公言する

「人間関係が悪い」「評価に不満がある」などの理由を周囲に話すと、職場の空気が悪くなり、あなた自身の印象も損なわれます。

円満退職を目指すなら、前向きな理由で辞める姿勢を見せるのがベストです。

信頼関係を最後まで大切にしましょう。

有給の取り方が一方的

退職前の有給休暇は労働者の権利ですが、職場の繁忙状況や引き継ぎの進捗を無視した一方的な取得は、同僚に負担を押し付けることになります。

事前に上司と相談し、バランスをとりながら計画的に取得することが信頼につながります。

社内ルールや退職手続きを無視する

就業規則に定められた退職届の提出期限や、備品返却・最終出社日の確認などを怠ると、トラブルや手続きの遅れに発展する可能性があります。

円滑に退職するためにも、手続きの流れや必要書類を事前に把握しておくことが重要です。

3月末退職後に源泉徴収票はいつもらえる？受け取るタイミングと注意点

3月末で退職する場合、源泉徴収票はいつ受け取れるのか？ と気になる方も多いでしょう。転職先の会社や確定申告の手続きに必要なため、受け取る時期を把握しておくことが大切です。

源泉徴収票とは？なぜ必要なのか？

源泉徴収票は、1年間の給与所得や源泉徴収された所得税が記載された重要な書類です。

3月末で退職した場合、その年の1月〜3月までの給与情報が記載された源泉徴収票が発行されるため、次の職場や税務手続きで活用することになります。

具体的には、以下のケースで必要です。

• 転職先の会社に提出する（年末調整のため）
• 確定申告をする場合（退職後に収入がある人や、医療費控除などを受ける人）
• 住宅ローンやクレジットカード申請時の収入証明

転職した場合、新しい会社で年末調整をするために、前職の源泉徴収票を提出する必要があります。

会社によっては入社時に提出を求められる場合があるため、早めに受け取っておくと安心です。

またフリーランスとして独立した場合や、退職後に転職せず無収入の期間があった場合などは、自分で確定申告を行う必要があり、その際に源泉徴収票が必要となります。

源泉徴収票の受け取り時期

源泉徴収票は、退職後に会社が発行するものですが、企業ごとに発行時期が異なります。

多くの企業では、3月分の給与計算や社会保険料の処理が完了した後に、源泉徴収票を発行します。そのため、4月中旬から5月上旬にかけて受け取るのが一般的です。

しかし、企業によっては退職時にすぐに発行するケースもあれば、手続きが遅れることもあるため、事前に確認しておくと安心です。

源泉徴収票を受け取る方法

3月末に退職した場合、源泉徴収票の受け取り方については事前の確認が重要です。

退職手続きの際に、「源泉徴収票はいつ発行されるか」「手渡しなのか郵送なのか」などを人事や経理担当に確認しておきましょう。

多くの企業では、退職後に郵送で送られるケースが一般的なので、住所の伝達ミスには注意してください。引っ越しを予定している場合は、新しい住所を事前に伝えておくと安心です。

また、4月中旬を過ぎても届かない場合は、会社に連絡して請求しましょう。源泉徴収票の発行は企業の義務なので、依頼すれば対応してもらえるはずです。

万一、対応が不十分な場合は、税務署への相談も選択肢の一つです。

3月末退職後に確定申告は必要？

3月末に退職する場合、確定申告が必要なのか？しなくても良いのか？ 迷う方も多いのではないでしょうか。

基本的に、会社員は年末調整が行われるため、確定申告をする必要がないことが一般的ですが、退職後の状況によっては確定申告が必要になるケースもあります。

3月末退職後に確定申告が必要な人

以下のいずれかに該当する場合は、確定申告をする必要があります。

• 退職後に再就職しなかった
• 退職後にアルバイトや副業で収入を得た（年間所得が20万円超）
• 退職金を受け取り、控除を適用したい
• 医療費控除や住宅ローン控除など税金の還付を受けたい

3月末で退職し、その後再就職せずに年末を迎えた場合は、確定申告が必要になる可能性が高いです。

なぜなら、会社員は通常、年末調整で所得税が精算されますが、年の途中で退職すると年末調整が行われないためです。

この場合、確定申告を行うことで、払い過ぎた所得税が還付される（還付金を受け取れる）可能性があります。

確定申告が不要なケース

以下の場合は、確定申告をしなくても問題ありません。

• 年内に再就職して新しい会社で年末調整を受けた
• 退職後に再就職もアルバイトもしていない（給与所得のみ）
• 退職後の収入が20万円以下（副業・アルバイト含む）

上記のケースでは確定申告が必要ないでしょう。

退職する人におすすめのサポートサービス「退職バンク」

3月に退職を予定している方は、退職後の失業保険の受給に向けて、早めに準備を始めることが重要です。

失業保険は、退職の理由や時期によって支給される条件や金額が変わるため、自己判断だけでは思わぬ損をすることもあります。

不安がある場合は、失業保険の申請をサポートしてくれる「退職バンク」などの専門サービスの活用がおすすめです。

退職理由の整理や受給資格の確認を専門家がサポートしてくれるので、安心して転職活動に専念できます。

3月退職のよくある質問

3月退職希望者がよく疑問に思う点について解説していきます。

3月末退職のベストな申し出タイミングは？

会社の就業規則によりますが、一般的には1〜2か月前に退職の意思を伝えるのが適切です。

特に3月は年度末で忙しい時期なので、1月下旬〜2月上旬に申し出ることで、会社側も後任の採用や引き継ぎ準備を進めやすくなります。

ただし 会社の就業規則を事前に確認し、「退職の何か月前までに申請が必要か」把握しておくことが重要です。

3月末退職後の源泉徴収票はいつもらえる？

4月中旬〜5月上旬に郵送されるのが一般的です。

源泉徴収票は、会社が給与計算や社会保険料の処理を完了した後に発行するため、退職後すぐにはもらえません。

退職時に「源泉徴収票はいつ発行されるか」を確認し、郵送先を伝えておきましょう。

3月末退職の場合、確定申告は必要？

退職後に再就職せずに年末調整を受けていない場合や、各種控除を適用したい場合には確定申告が必要です。

年内に再就職をすれば、原則、再就職先で年末調整をおこなってくれるため、確定申告は必要ありません。

3月末退職のボーナスはもらえる？

就業規則や支給条件によるが、支給日に在籍していればもらえる可能性が高いでしょう。

ボーナスの支給条件は企業ごとに異なりますが、一般的には「支給日に在籍していること」が受給の条件とされています。

•退職を申し出る前に、就業規則で「退職時のボーナス支給ルール」を確認しておくのがおすすめです。

3月末退職の退職金はいつもらえる？

退職金の支給時期は企業によって異なりますが、多くの場合、退職後1〜3か月以内に振り込まれることが多いです。

退職金の支給ルールを就業規則で事前に確認しておきましょう。

退職後の健康保険はどうなる？

退職後の健康保険は次の3つから選んで加入します。

• 国民健康保険に加入する
• 任意継続保険（最長2年間）
• 転職先の会社の健康保険に加入する

転職までの期間が短い（1か月以内）なら転職先の健康保険に加入しましょう。

転職まで期間が空く場合は国民健康保険か任意継続保険がおすすめです。

3月末退職後の失業保険（雇用保険）はいつもらえる？

申請後、最短でも約1か月後（待機期間7日+給付制限期間）の受け取りとなります。

失業保険（雇用保険の基本手当）をもらうためには、ハローワークで手続きが必要です。

自己都合退職の場合は原則1か月の給付制限期間があるため、振込がされるまで2か月近くかかると考えてください。

3月末退職後の有給休暇はどうなる？

未消化分は退職前に消化するか買い取ってもらうのが一般的です。

退職前に残っている有給休暇は、基本的に全て消化する権利があるため、計画的に取得しましょう。

新卒3年以内の退職は不利になる？

新卒3年以内の退職は、一般的に「早期退職」と見なされることが多いですが、転職が不可能というわけではありません。

企業が新卒3年以内の転職者に求めることは次の点です。

• 「なぜ早期退職したのか」という理由を明確に説明できる
• 次の職場で長く働く意思があることを伝えられる
• 退職理由をポジティブに伝えられる

早期退職の場合でも、適切な伝え方をすれば転職は十分可能です。転職エージェントやキャリアアドバイザーに相談し、面接対策を行うことが重要です。

まとめ｜3月退職なら1月下旬〜2月上旬に伝えよう

3月に退職を考えている場合、伝えるタイミングは非常に重要です。

基本的には1〜3か月前が目安とされるため、1月下旬〜2月上旬には上司へ退職の意思を伝えるのが理想的です。

スムーズな引き継ぎと円満な退職のためにも、計画的にスケジュールを立て、有給休暇の消化や手続きも含めて準備を進めましょう。

また、退職理由はポジティブに伝えることで、引き止めを回避しやすくなります。就業規則の確認も忘れずにおこなってください。