失業保険の申請に必要となる「離職票」がなかなか届かず、不安に感じている方も多いのではないでしょうか。
離職票は通常、退職後10日〜2週間程度で会社から届くため、それ以上待っているのに届かない場合は、対処が必要になります。
具体的には、勤務先やハローワークに相談することで離職票を受け取ることが可能です。
本記事では、離職票が届かない場合の原因や対処法、再発行の手続き方法までわかりやすく解説します。
スムーズに失業保険の申請を進めるためにも、ぜひ参考にしてみてください。
この記事でわかること
- 離職票が届かない原因と正しい対処法
- 会社への具体的な催促方法(文例付き)
- 離職票がなくても進められる仮手続き
- 会社が応じない場合の法的な相談先
届かない時の3ステップ
まず会社に状況を確認
ハローワークで仮手続き
専門家や公的機関に相談
離職票が届かない…今すぐ対処を!
離職票はいつ届く?退職後1か月以上届かない場合は要注意
結論から述べると、離職票は退職後10日〜2週間程度で手元に届くケースが一般的です。
会社は、従業員が退職した翌日から10日以内に「雇用保険被保険者資格喪失届」と「離職証明書」をハローワークへ提出する義務があります。
その後、ハローワークから会社へ離職票が交付され、会社から退職者へ郵送されるという流れになります。
企業によっては最短2〜3日で届くこともありますが、事務処理の都合もあるため、基本的に2週間程度はかかるものと考えておきましょう。
なお、退職してから1か月以上経過しても離職票が届かない場合は、何らかのトラブルが発生している可能性があります。
その場合、次の項目で紹介する対処法を順番に試してみてください。
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離職票が届かない…具体的な3つのステップと対処法を紹介!
離職票が届かない場合、退職からどの程度の期間が経過しているのかによって取るべき対処法が異なります。
【通常期間】離職票が届く目安
会社とハローワークの手続きを経て、通常この期間内に自宅へ郵送されます。
【確認のタイミング】会社へ連絡
まだ届かない場合、まずは会社の人事・総務担当へ発行状況を一度確認してみましょう。
【行動開始】ハローワーク等へ相談
何らかのトラブルの可能性大。ハローワークでの仮手続きや、専門家への相談を本格的に検討すべき時期です。
2週間以上経っても離職票が届かなければ会社に連絡し、それでも音沙汰がなく1か月以上が過ぎた場合、ハローワークや専門家に相談する必要があります。
ここでは、離職票が届かない場合の対処法について段階的に解説します。
STEP1:まずは会社に状況を確認する
最も穏便かつ迅速な解決が期待できるのが、退職した会社への直接の確認です。単なる手続きの遅れや郵送ミスであることも少なくありません。
退職時に交付が約束されている場合、丁寧にその旨を伝え、状況を確認しましょう。
連絡する際は、感情的にならず、丁寧かつ事務的に「離職票の発行状況について確認したい」という旨を伝えてみてください。
電話やメールで確認する場合の例は次のとおりです。
「お世話になっております。先日○月○日付で退職いたしました△△(自分の名前)と申します。恐れ入りますが、離職票の発行状況についてお伺いしたく、ご連絡いたしました。いつ頃発送いただけそうか、目安を教えていただけますでしょうか。」
件名:離職票の発行状況に関するご確認(元従業員:△△ △△)
株式会社□□
人事部(または総務部)ご担当者様
お世話になっております。
○月○日付で退職いたしました、元△△部の△△ △△です。
失業保険の申請手続きのため、離職票の交付をお願いしておりましたが、その後の発行状況はいかがでしょうか。
お忙しいところ大変恐縮ですが、いつ頃発送のご予定か、ご教示いただけますと幸いです。
お手数をおかけいたしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
—
氏名:△△ △△
住所:〒XXX-XXXX …
電話番号:XXX-XXXX-XXXX
—
会社に状況を尋ねるときは、上記のように書類の送付状況や手続きの進捗を尋ねるとよいでしょう。
STEP2:ハローワークで失業保険の「仮手続き」を検討する
会社に確認してもすぐに発行してもらえない場合は、お住まいの地域を管轄するハローワークへ相談に行きましょう。
このとき、離職票がなくても失業保険の申請を進められる「仮手続き」をおこなうことができます。
仮手続きをするかどうかによって、給付金の受給開始時期が変わる可能性があるため、非常に重要です。
STEP3:会社が応じない場合は公的機関や専門家へ相談する
会社に催促しても一向に発行されなかったり、悪質な対応をされたりした場合は、一人で抱え込まずに第三者に相談しましょう。
主な相談先には、ハローワークのほかに、労働基準監督署や弁護士などがあります。
ハローワークや労働基準監督署に相談すれば、雇用保険の専門機関として、会社への指導をしてもらえる場合があります。
また、労働問題に詳しい弁護士に相談すれば、法的な観点から最適な解決策を提示してもらえるほか、必要に応じて会社との交渉を代行してもらうことも可能です。
1人で手続きを進めることが難しそうな場合、無理せず公的機関や専門家に相談しましょう。
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なぜ離職票が届かない?考えられる5つの原因
離職票がなかなか届かないのには、主に次の5つの原因が考えられます。
原因1:会社側の単純な事務手続きミス・遅延
離職票が届かない最も多い原因の一つは、雇用主の手続きミスや単純な遅れです。
とくに、退職者が企業の管理部門にしっかりと情報を伝えていなかった場合、書類が作成されないことがあります。
退職後のトラブルを避けるためにも、退職前に離職票の交付手続きについて確認しておくことが大切です。
原因2:郵送トラブルの可能性
離職票は郵送で届くことが一般的ですが、郵送中に紛失する可能性もあります。
とくに、退職後に住所変更があった場合は、旧住所に送られてしまうことも考えられます。
離職票が2週間以上届かない場合は郵送トラブルの可能性が考えられるため、会社に郵送済みかどうかを確認してみましょう。
もしも会社からは発送済みであれば、最寄りの郵便局に状況を問い合わせてみてください。
原因3:退職者自身の申請漏れ・認識違い
退職者自身が、退職時に離職票が必要である旨を会社に伝えていないケースです。
基本的に、会社側は退職者に対して「離職票が必要かどうか」を尋ね、必要であれば申請して離職票を発行します。
しかし、退職者のほうから離職票が必要である旨を伝えなければ、離職票を発行してもらえない場合もあります。
「言わなくてももらえるもの」と思い込んでいると、発行手続きが進まないケースがあるため、離職票が必要な旨はきちんと会社側に伝えましょう。
原因4:会社の繁忙期や担当者の不在
会社の経理・人事部門が繁忙期(年度末や決算期など)であったり、退職手続きの担当者が長期休暇や退職で不在であったりすると、手続きが後回しにされてしまうケースがあります。
この場合は悪意があるわけではないため、丁寧に催促すれば対応してもらえる可能性が高いでしょう。
原因5:会社による意図的な発行拒否・嫌がらせ
残念ながら、退職時のトラブルなどが原因で、会社側が意図的に離職票の発行を遅らせたり、拒否したりするケースも存在します。
しかし、退職者から希望があるにもかかわらず意図的に離職票の発行を拒否するのは、明確な法律違反です。
もし、会社側が「発行しない」と明言したり、不誠実な対応を繰り返したりする場合は、公的機関や弁護士へ相談することも検討しましょう。
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【必見】離職票が届かない場合は失業保険の「仮手続き」をしておこう!
会社に催促しても、離職票がすぐに届かない場合もあるでしょう。その間、何もできずに待っているだけでは、失業保険の受給開始がどんどん遅れてしまいます。
そのような場合は、ハローワークに事情を伝えて失業保険の仮手続きをしておきましょう。
仮手続きとは、その名のとおり、離職票がなくても失業保険の受給資格の決定を「仮」で進めておける制度のことです。
ここでは、失業保険の仮手続きについて詳しく解説します。
失業保険の仮手続きをするメリット
仮手続きをしておく最大のメリットは、受給開始が遅れるのを防げることです。
失業保険には、申請後7日間の「待機期間」があり、この期間が終了しないと給付は始まりません。
仮手続きをしておけば、待期期間を離職票の到着を待たずにスタートさせることができます。
失業保険の仮手続きに必要なもの
失業保険の仮手続きをする際に必要なものは次のとおりです。
- 雇用保険被保険者証
- 本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)
- 写真2枚(縦3.0cm×横2.5cm)
- 印鑑
- 本人名義の預金通帳またはキャッシュカード
- (あれば)退職証明書のような退職を証明できる書類
失業保険の仮手続きの流れ
失業保険の仮手続きを進める際の流れは次のとおりです。
- お住まいの地域を管轄するハローワークへ行く
- 受付で「離職票がまだ届かないため、失業保険の仮手続きをしたい」と伝える
- 求職の申し込みをおこない、担当者の指示に従って書類を提出する
- 後日、指定された「失業認定日」までに離職票を提出する
このように、離職票がなくても失業保険の手続きを進めることは可能です。
2週間以上経っても離職票が届かない場合は、会社への催促と並行して、ハローワークへ相談に行きましょう。
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離職票が届かないとどうなる?知っておきたい3つのデメリット
離職票が届かない場合、以下のようなデメリットがあります。
失業保険・再就職手当の申請ができない
離職票は失業保険の申請に必要不可欠な書類のため、離職票がなければ失業保険の申請ができません。
失業保険を申請・受給できるのは離職した日の翌日から1年間です。
1年を過ぎると失業保険を受給できなくなるため、早めに離職票を手に入れて申請する必要があります。
また、早期に再就職が決まった場合に支給される「再就職手当」も、離職票がなければ申請ができません。
国民健康保険・国民年金の手続きが遅れる
退職後は、会社の健康保険から国民健康保険への切り替え手続きが必要です。
失業後、自治体によっては保険料の減免制度があり、その申請に離職票の提出を求められることがあります。
離職票がないと減免申請ができず、本来よりも高額な保険料を支払うことになってしまいます。
また、国民年金の手続きにおいても、失業による保険料の免除・猶予申請をする際に離職票が必要です。
次の職場での確認に影響がある
転職先で前職の在籍期間や離職理由を確認するために、離職票の提出を求められる場合があります。
離職票の提出は必須ではありませんが、提出できないと手続きがスムーズに進まない可能性があるため、早期に就職する場合も離職票は手元にあったほうがよいでしょう。
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会社が離職票を発行しないのは違法!知っておきたい労働者の権利
会社が「離職票を発行しない」と言ったり、催促しても一向に対応しなかったりする場合、「これは違法ではないのか?」と疑問に思う方も多いでしょう。
結論から述べると、退職者から求められたにもかかわらず、会社が正当な理由なく離職票を発行しないことは、明確な法律違反です。
雇用保険法第76条第2項では、退職者が離職票を請求した場合、事業主はそれを交付しなければならないと定められています。
もし会社がこの義務を怠った場合、雇用保険法第83条に基づき、「6か月以下の懲役または30万円以下の罰金」が科される可能性があります。
退職者には、離職票の交付を求める正当な権利があるため、自信を持って会社との交渉に臨みましょう。
のあ、離職票には被保険者の退職理由や勤務期間、雇用保険の加入状況が記載されており、失業保険を受給するにあたってこれらの情報が必要になります。
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離職票を受け取った後に失業保険を受給するまでの流れ
離職票を受け取ったら、次は失業給付の申請手続きに進みます。
まずはハローワークに出向き、必要書類を持参します。基本的には、離職票、本人確認書類が求められます。
手続きは窓口で行われ、申請が受理されると、給付金の受け取りに必要な詳細が説明されます。
なお、離職票が届くまで時間がかかる場合には、失業保険の仮手続きも可能です。ただし、離職票の提出期限は、初回の失業認定日までとなります。
初回の失業認定日は、仮手続き時にハローワークから指定される日であり、この日までに離職票を提出しないと失業保険の支給が遅れます。
離職票が手元に届いたら、速やかにハローワークに提出しましょう。
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手続きが複雑で不安なら「退職バンク」へ!専門家が失業保険の受給をサポート
離職票が届かない場合の対処法について解説してきましたが、「会社に直接連絡するのは気まずい」「ハローワークの手続きも複雑でよくわからない」と感じる方もいるでしょう。
このような退職後の複雑な手続きに関する不安や悩みを専門家の力で解決に導いてくれるサービスが、失業保険申請サポートサービスの「退職バンク」です。
ここでは、退職バンクのサービス内容や強みについて詳しく紹介します。
失業保険のプロが徹底サポート!「退職バンク」が選ばれる理由
退職バンクでは、社会保険労務士を含む専門家チームが個別に状況をヒアリングし、一人ひとりに合った最適な申請方法を提案しています。
制度に詳しくない場合でも、アドバイスに沿って手続きを進めるのみでよいため、知識がなくても不安を感じる必要はありません。
また、申請の途中でわからないことが出てきた場合も、チャットを使っていつでも何度でも気軽に相談できるのが心強いポイントです。
わざわざ役所や窓口に出向く必要もなく、面談からサポートまでオンラインで完結するため、全国どこに住んでいても同じ質のサービスが受けられるのも大きなメリットです。
一人で悩まず、プロに相談しながら進めることで、受給できる給付金をしっかり受け取れる可能性が高まります。
会社との面倒なやり取りは不要!ストレスなく手続きを進められます
「退職した会社とは、もう連絡を取りたくない…」という悩みを抱えている方も多いでしょう。
退職バンクは、このような心理的負担も軽減します。
失業保険の申請に必要な書類の準備や、複雑な手続きを徹底的にサポートしてもらえるため、会社と直接やり取りするストレスを最小限に抑えられます。
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「離職票が届かない」という現在の悩みも含めて、専門家に相談に乗ってもらうことができます。
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離職票が届くまでにできることに関するよくある質問
離職票が届かないときの関するよくある質問に回答します。
離職票が届く前にハローワークで手続きはできますか?
仮手続きが可能です。離職票が手元になくてもハローワークで失業保険の仮手続きをおこない、離職票が届き次第、本手続きを完了させる形になります。
離職票は初回の認定日に間に合うように提出することが重要です。
離職票が届く前にできる求職活動は認められますか?
求職活動は認められます。
離職票が届く前に、企業への応募やハローワークの相談を行った場合も、求職実績として認められることが一般的です。活動記録を残しておきましょう。
離職票が届くまでにできる他の手続きはありますか?
健康保険や年金の手続き(任意継続や国民健康保険への加入など)は、離職票がなくても進められる場合があります。
市区町村の役所で手続き可能か確認すると良いでしょう。
離職票が届くまでの生活費のサポートはありますか?
生活費のサポートは、離職票が手元にない場合でも、市区町村の社会福祉協議会で緊急小口資金などの貸付制度を利用できる可能性があります。
離職票が届くまでの期間にできることは多いため、不安な点はハローワークに相談しながら、手続きを進めていくと安心です。
転職先が決まっている場合でも離職票は必要ですか?
転職先が決まっている場合でも、次のようなケースでは離職票が必要になることがあります。
- 再就職手当の申請
- 転職先での確認や手続き
- 年金や健康保険の切り替え手続き
転職先が決まっていたり失業保険を受け取らない場合でも、スムーズな手続きのために離職票を受け取っておくと良いでしょう。
離職票がなくても国民健康保険や年金の手続きはできますか?
国民健康保険や国民年金の減免や免除申請をするためには、離職票が必要となる場合があります。
しかし、保険への加入手続き自体は、離職票がなくても「健康保険資格喪失証明書」のように、退職日を証明できる他の書類があれば進められるケースが大半です。
資格喪失証明書も手元にない場合は、お住まいの市区町村の役所の担当窓口に直接相談してみてください。
前職で未払いとなっている残業代がないか確認する方法はありますか?
離職票と合わせて、前職で未払いの残業代がないか確認するには、以下の手順を踏むと良いでしょう。
- 給与明細を確認する
- 勤務時間の記録をチェックする
- 就業規則や労働契約書を確認する
- 会社の人事・総務部に問い合わせる
- 労働基準監督署に相談する
まずは給与明細や労働契約書を確認しましょう。
もし自分で確認しても解決できない場合、労働基準監督署に相談し、調査や指導を依頼できます。未払い残業代に関する証拠があれば、スムーズに進むことがあります。
未払い残業代の請求には時効(2~3年)があるため、早めに確認することが大切です。
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まとめ:離職票が届かないときは会社へ再度依頼しよう
離職票が届かない場合、まずは退職した会社へ冷静に状況を確認することが第一歩です。
それでも解決しない場合は、一人で抱え込まず、ハローワークや弁護士などの専門家に相談しましょう。
離職票が届かないと、失業保険の申請ができないだけでなく、国民健康保険や国民年金などの手続きに支障が出る可能性があります。
届かない原因には手続きミスや郵送トラブル、場合によっては意図的な嫌がらせも考えられるため、「おかしいな」と感じたら早めに対応することが何よりも重要です。
ぜひ本記事で紹介した内容を参考に、まずはできることから行動してみてください。
もし手続きに不安を感じたり、会社とのやり取りが困難だったりする場合は、「退職バンク」のような専門サポートの利用も有効な選択肢です。