再就職手当とは？いつもらえる？受給条件・金額の計算方法・申請手続きをわかりやすく解説

再就職手当とは、失業保険（基本手当）を受給中に早期の再就職に成功した方を対象とした給付金です。

支給日数が3分の1以上残っている、1年以上の雇用が見込まれるなど、いくつかの条件を満たす必要がありますが、条件に当てはまればまとまった金額を一括で受け取れます。

新しい生活を始めるうえで心強い制度ですが、申請期限や要件を正しく理解しておかないと、受給できないケースもあるため注意が必要です。

本記事では、再就職手当の仕組みや受給条件に加え、「いつもらえるのか」「いくらもらえるのか」などの疑問に事例を交えてわかりやすく解説します。

さらに、申請方法や受給までの流れも具体的に説明するため、再就職手当を確実に受給したい方はぜひ参考にしてみてください。

再就職手当、条件と申請をチェック！

再就職手当とは？基本的な概要を紹介

そもそも再就職手当とは、一体どのような制度なのでしょうか。

ここでは、再就職手当の概要や失業手当との違い、対象者などについて詳しく紹介します。

再就職手当は早期の再就職を促すための就業促進手当

再就職手当は、失業保険の受給者が早期に再就職することを促すために支給される「就業促進手当」の一つです。

再就職が失業手当の支給期間中に決まった場合、残りの受給日数に応じて手当が支給されます。

再就職手当は早期に再就職した人に対して経済的な支援が行われる仕組みとなっており、再就職後の生活を安定させるためのインセンティブとしても機能します。

再就職手当と失業手当の違い

再就職手当と失業手当は、いずれも雇用保険制度の一部ですが、その役割は異なります。

• 失業手当：失業中の生活を支え、安心して求職活動に専念するための給付金
• 再就職手当：失業手当の受給期間を短縮し、早期に再就職が決まった場合に、お祝い金として支給される手当

失業手当を受け取っている期間が短いほど、再就職手当は多くもらえる仕組みになっています。

再就職手当の対象者

再就職手当を受給するためには、いくつかの条件を満たす必要があります。

まず、雇用保険に加入している被保険者であることが前提です。

また、失業保険の受給期間中に再就職が決定し、その再就職先で一定期間以上の勤務が見込まれることが必要です。

再就職手当はいつもらえる？申請から振込までの最短スケジュール

再就職が決まり、手当の申請を検討している方にとって、「結局、いつお金が振り込まれるのか」は最も気になる点ではないでしょうか。

ここでは、申請から振込までの具体的な流れと期間の目安を解説します。

申請から振込までの目安は約1か月～1か月半

再就職手当は、申請すればすぐに振り込まれるわけではありません。

ハローワークでの審査を経て、一般的には申請から約1か月〜1か月半後に指定の口座へ振り込まれます。具体的な流れは次のとおりです。

1. 再就職先が決定する
2. ハローワークへ再就職手当支給申請書を提出する
3. ハローワークによる審査がおこなわれる（約2週間〜1か月程度）
4. 「支給決定通知書」が自宅に届く
5. 指定口座への振込（支給決定から約1週間後）

再就職手当の申請期限は就職をした日（勤務開始日）の翌日から1か月以内となっているため、忘れないように手続きを進めましょう。

申請後はハローワークで審査がおこなわれ、通過すると支給が決定したことを知らせる支給決定通知書が郵送されます。

支給決定通知書が届いてから、おおむね1週間程度で再就職手当が振り込まれるケースが多いでしょう。

再就職手当の振込が「早かった」と感じるケースとは

SNSや口コミなどでは「再就職手当の振込が思ったより早かった」という声も見られますが、これはハローワークの混雑状況や、申請書類に不備がなかった場合にスムーズに進んだ結果と考えられます。

早く手当を受け取るためには、以下の点に注意しましょう。

• 申請書類は不備なく正確に記入し、早めに提出する
• ハローワークからの連絡にはすぐ対応する

申請書類について、とくに再就職先に発行してもらう採用証明書は、早めに依頼することが大切です。

また、審査の過程でハローワークから問い合わせが来る可能性もあるため、早めに対応するように心がけましょう。

事前に流れを把握し、計画的に手続きを進めることが、1日でも早く再就職手当を受け取ることにつながります。

再就職手当はいくらもらえる？金額の計算方法とシミュレーション

再就職手当の受給額をいくつかのパターンで計算します。

自分がどれくらい受給できるのか気になる方は参考にしてください。

再就職手当の計算式

再就職手当の金額は、次の計算式で算出されます。

給付金額 = 基本手当日額 × 支給残日数 × 給付率（60%または70%）

• 基本手当日額：離職前6か月の賃金を基に計算される1日あたりの失業手当額
• 支給残日数：再就職が決まった時点で残っている基本手当の受給可能日数
• 給付率：支給残日数に応じて60％または70％が適用

給付率は、所定給付日数に対する残日数の割合によって変動します。

• 残日数が所定給付日数の3分の2以上：70％
• 残日数が所定給付日数の3分の1以上：60％

残日数が多く残っているほど、給付金額も増える仕組みになっていることがわかります。

ケース1：支給残日数が2/3以上残っている場合

失業保険の支給日数が2/3以上残っている場合、支給率は70％になります。

• 基本手当日額：5,000円
• 支給残日数：60日（総支給日数90日）
• 支給率：70％
• 再就職手当の受給額：5,000円 × 60日 × 70％ = 210,000円

ケース2：支給残日数が1/3以上残っている場合

支給日数が2/3はないものの、1/3以上残っている場合でも再就職手当を受給できます。支給率は60％です。

• 基本手当日額：5,000円
• 支給残日数：30日（総支給日数90日）
• 支給率：60％
• 再就職手当の受給額：5,000円 × 30日 × 60％ = 90,000円

ケース3：基本手当日額が高額な場合

基本手当日額が高額の場合、再就職手当も高額になります。

• 基本手当日額：6,000円
• 支給残日数：60日（総支給日数90日）
• 支給率：70％
• 再就職手当の受給額：6,000円 × 60日 × 70％ = 252,000円

ただし、再就職手当の計算に用いる基本手当日額には、離職時の年齢に応じて上限が定められています。

離職時の年齢	基本手当日額の上限額
60歳未満	6,395円
60歳以上65歳未満	5,170円

自身の基本手当日額が上限を超えていないか、雇用保険受給資格者証で確認しておきましょう。

ケース4：支給残日数が少ない場合（対象外）

次のように、支給残日数が少ない（1/3をきっている）場合、再就職手当の対象になりません。給付金は0円です。

• 基本手当日額：5,000円
• 支給残日数：20日（総支給日数90日）
• 再就職手当の受給額：0円

再就職手当と失業手当はどっちがお得？シミュレーションして比較

再就職手当と失業手当は同時に受け取ることができません。

そのため、「急いで就職して再就職手当をもらうべきか、それとも失業手当を満額もらい切るまでじっくり活動すべきか」と悩む方も多いでしょう。

ここでは、どちらが金銭的に得になるのか、次のモデルケースを例に比較してみました。

失業手当を受給し続けるべきか、早期に就職先を決めて再就職手当を受け取るべきか、悩んでいる方はぜひチェックしてみてください。

失業手当を満額受給する場合

失業手当を満額受給する場合、給付総額は「5,000円×90日＝45万円」になります。

1か月あたりの支給額は15万円であるため、離職前の給与月額と比べて半分近くに収入が落ちるものの、日々の生活を乗り切ることはできるでしょう。

給付日数を60日残して再就職し、再就職手当をもらう場合

給付日数が60日残っている状態で再就職手当をもらう場合、残日数が2/3以上残っているため、給付率は70％となります。

そのため、再就職手当の金額は「5,000円×60日×70% = 21万円」です。

この場合、失業手当を30日分（15万円）受給した後に就職するため、手当の合計は「15万円 + 21万円 = 36万円」となります。

手当の総額のみを見ると失業手当を満額受給した方が多くなりますが、早期に再就職すれば、手当に加えて給与収入が得られます。

たとえば、月給25万円の会社に就職すれば上記に25万円の収入がプラスされるため、基本的には早期に就職して再就職手当をもらったほうがお得です。

再就職手当の8つの受給条件をわかりやすく解説

再就職手当を受給するための条件は次のとおりです。

• 7日間の待機期間が満了している
• 失業保険の受給可能日数が3分の1以上残っている
• 1年以上の雇用が見込まれる仕事に就いた
• 再就職先が前の勤務先や関連会社ではない
• 待機後1か月以内はハローワークの紹介で就職する
• 過去3年以内に再就職手当・常用就職支度手当を受給していない
• 受給資格決定前から採用が内定していた事業主に雇用されたものでない
• 雇用保険の被保険者資格を取得する要件を満たす条件での雇用である

各条件について詳しく解説します。

7日間の待機期間が満了している

再就職手当をもらうためには、7日間の待機期間が経過したあとに再就職先が決定している（内定が出ている）必要があります。

ハローワークの失業保険は、手続き後に7日間の待機期間が定められています。

自己都合・会社都合にかかわらず、失業保険の手続き後に設けられる7日間の待機期間中に就職が決まった場合は、再就職手当の対象外です。

失業保険の受給可能日数が3分の1以上残っている

再就職が決まった時点で、失業保険の支給残日数が全体の3分の1以上残っていることが条件です。

残日数が3分の1未満の場合は、再就職手当を受給できません。

1年以上の雇用が見込まれる仕事に就いた

再就職先での雇用期間が、1年以上の継続した常用雇用が見込まれるものである必要があります。

常用雇用とは、期間の定めのない雇用契約を指し、安定した就業を意味します。

派遣・契約社員、フリーランスの場合も、再就職手当を受給することが可能です。

ただし、派遣・契約社員の場合は、勤務先での勤務期間が一定以上であることが条件となります。

フリーランスの場合は、継続的な収入が見込まれる契約を結んでいることが求められます。

再就職先が前の勤務先や関連会社ではない

前職の勤務先やその関連企業、親族が経営する企業に再就職した場合は手当の対象外です。

たとえば、60歳で定年後にまた元の会社に戻るというケースでは対象にならないため、注意しておきましょう。

待機後1か月以内はハローワークの紹介で就職する

自己都合による退職者の場合、給付制限期間の最初1か月は、ハローワークや職業紹介事業者を通じて再就職が決まった場合にのみ支給されます。

求人サイトや知人の紹介などで見つけた仕事は対象外となるため、最初の1か月間はとくに注意が必要です。

1か月を過ぎれば、どのような方法で再就職先を見つけても問題ありません。

なお、会社都合で退職した方にはこのような制限はありません。

過去3年以内に再就職手当・常用就職支度手当を受給していない

去3年以内に、再就職手当や常用就職支度手当の支給を受けていないことも条件の一つです。

短期間に何度も退職と再就職を繰り返し、制度を不正に利用することを防ぐために設けられています。

過去に受給歴がある場合は、3年経過後に再び要件を満たすことで、あらためて受給の対象となります。

受給資格決定前から採用が内定していた事業主に雇用されたものでない

再就職手当は、失業してから新たに仕事を探し、早期に再就職した人を支援するための制度です。

そのため、ハローワークで受給資格の決定を受ける前から採用が内定していた事業主に雇用された場合は、再就職手当の対象外となります。

失業状態を経ずに再就職が決まっているケースでは「早期就職の支援」という制度の趣旨に当てはまらないため、注意が必要です。

雇用保険の被保険者資格を取得する要件を満たす条件での雇用である

再就職手当を受給するためには、雇用保険の被保険者資格を取得できる雇用条件であることが求められます。

具体的には、31日以上の雇用見込みがあり、週の所定労働時間が20時間以上であることが基準となります。

短期雇用や日雇い、週20時間未満のパート契約など、雇用保険の適用外となる雇用形態では再就職手当の対象外です。

注意！再就職手当がもらえない・受給できない主なケース

再就職手当を受給できないケース例を紹介します。

当てはまると手当をもらえないため注意しましょう。

失業保険の残り受給日数が3分の1未満である

再就職時に、失業保険の受給可能日数が3分の1以上残っていない場合、再就職手当の対象外です。

受給日数が少なすぎると手当を受けられません。

雇用期間が1年未満の仕事に就職した

再就職先での雇用期間が1年以上見込まれない場合（日雇いアルバイトや短期契約社員など）は、再就職手当を受給できません。

7日間の待機期間中に再就職した

失業保険の手続きをしてから、最初に設けられる7日間の待機期間中に再就職が決まった場合は、再就職手当を受給できません。

再就職手当のメリットとデメリット

再就職手当の受給には、メリットだけでなくデメリットもあります。

両方を理解し、正しく受給しましょう。

再就職手当のメリット

再就職手当の主なメリットは次のとおりです。

• まとまった金額を一括で受け取れる
• 再就職活動のモチベーションになる
• 手当は非課税
• 再度離職しても失業保険はもらえる

再就職手当の最大のメリットは、早期に再就職を果たした場合に、まとまった金額を一括で受け取れる点です。

また、再就職手当を受給することで、再就職活動の意欲を高める効果も期待されます。

さらに再就職手当は失業保険と同様に非課税です。受け取った金額に対して税金がかからないため、手当を全額活用できます。

なお、再就職手当を受け取った後に、再就職先を何らかの理由で退職した場合でも、再度失業保険の申請が可能です。ただし、再就職手当の受給分が差し引かれる形になります。

再就職手当受給のデメリットと注意点

再就職手当を受給すると、その後は失業手当の残りの支給を受け取ることができなくなります。

早く手当を受け取りたいがために、焦って適切でない職場に再就職してしまう可能性があるでしょう。

自分に合った職場選びを急ぐあまり、再度転職するリスクが高まることもあります。

再就職手当の申請方法と必要書類【ハローワークでの手続き】

再就職手当を申請するときの流れや必要書類について解説します。

あらかじめ方法を知っておくと安心でしょう。

再就職手当の申請手続きの流れ

再就職手当の申請手続きの手順は次のとおりです。

1. 再就職が決まる
2. ハローワークで申請書を受け取る
3. 再就職先に証明書を記入してもらう
4. 申請書をハローワークに提出する

再就職が決まったら、ハローワークに行き、「就職・再就職手当支給申請書」を受け取ります。この申請書には、再就職先の事業所からの証明が必要です。

再就職先の企業に申請書を提出し、証明欄を記入してもらいます。

証明をもらったら、申請書をハローワークに提出して手続きは完了です。提出期限は、再就職後1か月以内であるため、早めに手続きをおこないましょう。

申請に必要な書類一覧

再就職手当の申請には、次のような書類が必要です。

• 再就職手当支給申請書
• 雇用保険受給資格者証
• 本人確認書類（運転免許証やマイナンバーカードなど）
• その他、ハローワークから指示された書類（雇用契約書や採用証明書など）

これらの書類を準備し、ハローワークに提出する必要があります。

なお、必要書類は個々の状況によって異なる場合があるため、必ず管轄のハローワークに確認を取りましょう。

支給申請の提出期限と注意点

再就職手当の支給申請は、就職した日の翌日から1か月以内におこなう必要があります。

提出期限を過ぎると、手当を受給できなくなる可能性があるため、早めに手続きを進めることが重要です。

また、申請書類の記載内容に不備がないよう、注意して準備をおこないましょう。

再就職手当に関する最新情報

再就職手当に関連する制度の改定情報を解説します。

次の情報を参考にしつつ、最新情報は厚労省のガイドラインで確認してみてください。

2025年4月から：就業促進定着手当の上限額引き下げ

2025年4月より、就業促進定着手当の上限が支給残日数の40％相当額から20％に引き下げられます。

就業促進定着手当とは、再就職手当を受給した方を対象にした制度です。

再就職先で6か月以上雇用され、かつ賃金が離職前より低下していた場合に給付金が支給されます。

2025年4月から：就業手当の廃止

2025年3月31日をもって就業手当が廃止されるため、4月以降は受け取れません。

就業手当は、常用雇用等以外の形態で就業したために再就職手当の支給対象とならなかった方を対象に、一定の要件に該当する場合に支給される給付金です。

再就職手当をもらいたいなら！「退職バンク」で失業保険サポートを

ここまで再就職手当について解説してきましたが、「自分の場合はどうなんだろう？」「手続きがやっぱり難しそう…」と感じる方もいるかもしれません。

少しでも不安があれば、失業保険の専門家に相談するという選択肢を検討してみてはいかがでしょうか。

専門のサポートサービス「退職バンク」では、失業保険の申請サポートから再就職手当を受給するにあたってのアドバイスなどを受けられます。

ここでは、退職バンクの特徴や強みを紹介します。

自身が受給条件を満たしているか確認してもらえる

「失業保険の残日数は足りているか」「この雇用契約で対象になるのか」など、受給条件の判断は複雑です。

もしも勘違いして条件を満たしていなければ、もらえるはずだった手当が0円になってしまいます。

退職バンクでは、社会保険の専門家が相談者の状況を丁寧にヒアリングし、受給できるかどうかを正確に診断します。

もらい損ねるリスクをなくし、安心して申請に臨むことが可能です。

ハローワークでの複雑な申請手続きをサポート！

新しい職場への準備で忙しい中、ハローワークへ何度も足を運び、慣れない書類を準備するのは大きな負担です。

万が一、書類に不備があれば、支給がさらに遅れてしまう可能性もあります。

退職バンクに相談すれば、複雑な書類準備から申請まで、専門家による安心のサポートが受けられます。

面倒な手続きから解放され、新しい仕事に集中できる環境が手に入る点は、大きなメリットといえるでしょう。

給付される手当を最大化できる

再就職手当は、早期に再就職すればするほど給付率が高くなる仕組みです。しかし、焦って自身に合わない職場を選んでしまうと早期離職につながってしまいかねません。

退職バンクは、最大限の給付を受けられるように支援しつつ、キャリアプランにおいても後悔のない選択ができるようサポートします。

給付金を最大化するためのノウハウを元に、相談者にとって最適な退職・再就職プランが組めるようアドバイスをおこなっています。

再就職手当や失業保険に関して少しでも不安な点があれば、まずは退職バンクの無料相談を利用し、専門家のアドバイスを受けてみてはいかがでしょうか。

再就職手当に関するよくある質問

再就職手当に関してよく寄せられる質問に回答します。

不安点をなくしておきましょう。

再就職手当の受給条件は厳しい？

再就職手当受給の条件は厳しいわけではありませんが、複数ある条件のうちひとつでも当てはまらないと受給対象外となります。

主な条件は次のとおりです。

• 7日間の待機期間が満了している
• 失業保険の受給可能日数が3分の1以上残っている
• 1年以上の雇用が見込まれる仕事に就いた
• 再就職先が前の勤務先や関連会社ではない
• 待機後1か月以内はハローワークの紹介で就職する
• 過去3年以内に再就職手当・常用就職支度手当を受給していない
• 受給資格決定前から採用が内定していた事業主に雇用されたものでない
• 雇用保険の被保険者資格を取得する要件を満たす条件での雇用である

再就職手当の受給資格を満たすためには、まず失業保険の受給資格を取得し、再就職先を見つけることが必要です。

再就職先は、常用雇用や一定期間以上の雇用契約が見込まれる企業を選びましょう。

また、再就職手当の申請手続きに必要な書類を準備し、ハローワークでの認定を受けなければなりません。

再就職手当はどこに振り込まれる？

再就職手当は、失業保険の申請時に指定した銀行口座に振り込まれます。

申請時に登録した口座へ、ハローワークでの審査完了後、通常数週間以内に振り込まれます。

試用期間があっても再就職手当を受給できる？

試用期間があっても再就職手当を受給できます。ただし、受給にはいくつかの条件があります。

最も重要なのは、試用期間を含めて1年以上の雇用が見込まれることです。

試用期間中であっても、正式な雇用が見込まれる場合は再就職手当の対象になります。

再就職手当が受給できるのは正社員だけ？

再就職手当は正社員だけでなく、契約社員やパート、アルバイトでも受給可能です。

ただし、雇用形態に関係なく、1年以上の雇用が見込まれることが条件となります。

つまり、契約社員やパートでも、契約期間が1年以上ある場合や、長期的な雇用が期待できる場合には、再就職手当を受け取ることができます。

自営業でも再就職手当を受給できる？

自営業で再就職した場合でも、再就職手当を受給できます。

ただし、事業の継続が1年以上見込まれる必要があるため、審査に通らない可能性もあるでしょう。

前職より給与が下がっても再就職手当を受給できる？

前職より給与が下がっても再就職手当は受給できます。

再就職手当の受給において、給与の額は条件ではなく、再就職先での雇用期間や受給可能日数などが主な条件です。

したがって、再就職後の給与が前職より低くても、受給条件を満たしていれば再就職手当を受け取ることができます。

再就職手当と他の支援制度との関係は？

再就職手当は、他の支援制度と併用することが可能です。

例えば、職業訓練や再就職支援プログラムに参加しながら再就職手当を受給することができます。

併用によって新たなスキルを身につけ、再就職活動を有利に進めることが可能です。

再就職手当の申請中に退職する場合、再就職手当はもらえる？

再就職手当の申請中に退職した場合、基本的には再就職手当を受け取ることはできません。

ただし、支給が決定した後に退職した場合は、受給が可能です。

ハローワークを使わず自分で仕事を見つけたときの再就職手当はどうなる？

ハローワークを使わずに自分で仕事を見つけた場合でも、再就職手当を受給できます。

ただし、自己都合で退職した方は、原則1か月の給付制限期間のうち、ハローワークもしくは職業紹介事業者の紹介で見つけた就職先のみが手当の対象となります。

自己都合退職者は注意してください。

再就職手当は何に使っても良い？

再就職手当は何に使っても問題ありません。

再就職手当は、失業中に早期に再就職した人への祝い金として支給されるため、特定の用途に制限はありません。

生活費、貯蓄、教育費、その他の個人的な目的など、自由に使うことができます。

再就職後の生活を安定させるために、適切に活用することが重要です。

まとめ：再就職手当の条件を確認し、賢く活用しよう

再就職手当は、失業保険の受給資格がある方を対象に、早期の再就職を経済的に支援してもらえる心強い制度です。

失業保険の支給日数が3分の1以上残っていれば、残日数に応じてまとまった給付金を受け取れます。

ただし、受給には「1年以上の雇用が見込まれること」や「待機期間を満了していること」など、複数の条件をすべて満たす必要があります。

とくに、残りの支給日数が3分の1を切ってしまうと再就就職手当は一切もらえなくなるため、注意が必要です。

自身が条件に当てはまるかを確認し、新しいキャリアをスタートするにあたって賢く活用しましょう。手続きや条件の確認に不安があれば、専門家への相談も検討してみてください。