失業保険の認定日とは？行けない場合はどうする？いつ振り込まれるかやどうやって決まるかも解説

失業保険は、失業中の生活を支える大切な公的制度です。

しかし、手続きを進める中で「認定日とは具体的に何をする日なのか」「給付金はいつ振り込まれるのか」「もし指定の日に行けない場合はどうすればいいのか」といった、多くの疑問や不安を持つ方も少なくありません。

結論として、認定日は失業状態を確認する重要な手続きの日であり、その流れとルールを正しく理解すれば、給付金を確実に受け取ることが可能です。

本記事では、失業保険の認定日の基本から、当日の流れ、持ち物、振込日、そして万が一の対処法までをくわしく解説します。

正しい知識を身につけることで、手続きへの不安がなくなり、落ち着いて再就職活動に専念できるようになるでしょう。

これから認定日を迎える方も、手続きを再確認したい方も、ぜひ参考にしてください。

失業保険の認定日とは「失業状態の確認を受ける」重要な日

失業保険の手続きを進めるうえで、必ず指定されるのが認定日です。

この認定日は、失業手当をきちんと受け取るために非常に重要な役割を持っています。

ここでは、失業保険の認定日について、以下の3つの基本的なポイントを解説します。

• 失業保険の認定日の目的と役割
• 認定日がいつどのように決まるかのスケジュール
• 認定日当日の基本的な流れと所要時間

それぞれの内容を具体的に解説します。

失業保険の認定日とは失業状態にあることを確認する日

失業保険の認定日とは、ハローワークが現在、失業状態にあることを直接確認し、失業手当の支給を決定するための日です。

失業保険は、働く意思と能力があるにもかかわらず、就職できないでいる方の生活を支え、再就職を支援するための制度です。

そのため、定期的にハローワークへ来所し、求職活動の状況などを申告する必要があります。

この手続きは、不正受給を防ぐと同時に、求職者一人ひとりに対して適切な再就職支援をおこなうという大切な目的を持っています。

この認定日での確認を経て、失業手当の支給が正式に決定される仕組みです。

認定日はいつどうやって決まるのか

認定日は、原則として4週間に1度、ハローワークから指定された曜日と時間に来所するかたちで設定されます。

このスケジュールは、自身の都合で自由に決められるものではありません。

初回の認定日は、失業保険の手続き後におこなわれる雇用保険説明会で指定されます。

2回目以降の認定日は、前回の認定日にハローワークの担当者から直接伝えられ、雇用保険受給資格者証に記載される流れが一般的です。

退職理由が会社都合か自己都合かによって、初回の認定日までのスケジュールが異なる場合がありますので、ハローワークからの案内を十分に確認しておきましょう。

当日の流れは失業認定申告書の提出と職業相談が中心

認定日当日の手続きは、主に失業認定申告書の提出と、ハローワークの担当者による職業相談が中心となります。

当日の大まかな流れは以下の通りです。

• ハローワークに到着後、受付を済ませます
• 記入した失業認定申告書を提出します
• 担当者から呼ばれ、求職活動の状況などを報告し、失業状態の確認を受けます
• 次回の認定日が記載された雇用保険受給資格者証を受け取ります

所要時間は、ハローワークの混雑状況にもよりますが、おおむね30分から1時間程度で完了することが多いでしょう。

職業相談では、これまでの求職活動の状況を報告したり、今後の活動に関するアドバイスを受けたりします。

この流れを事前に理解しておけば、当日は落ち着いて手続きを進められるでしょう。

【初めての方へ】初回の失業認定日の流れと注意点

初めて失業保険を受給する方にとって、初回の認定日はとくに緊張するものでしょう。

ここでは、初回認定日に特化した流れと、事前に知っておくべき注意点をまとめました。

安心して当日を迎えられるように、十分に確認しておきましょう。

初回認定日の流れと持ち物

初回の認定日は、失業保険の申し込みと雇用保険説明会を終えたあとに、初めてハローワークへ来所する日です。

基本的な流れは通常の認定日と大きく変わりませんが、最初の確認となるため、丁寧に対応されます。

当日は、雇用保険説明会で配布された失業認定申告書に必要事項を記入し、雇用保険受給資格者のしおりと一緒に提出します。

初回認定日のポイント：求職活動実績は原則不要

初回認定日までの期間は、雇用保険説明会への参加が求職活動実績1回分として扱われることがほとんどです。

そのため、多くの場合、別途で求職活動をおこなう必要はありません。

ただし、地域やハローワークの方針によって異なる場合もあるため、雇用保険説明会での案内をよく確認することが大切です。

【振込はいつ？】認定日から約5営業日〜1週間で振り込まれる

失業保険の認定日を無事に終えると、次に気になるのはいつ給付金が振り込まれるのかという点でしょう。

生活に直結する大切な情報のため、正確に把握しておきたいところです。

ここでは、失業手当の振込に関して、とくに重要な以下の3つのポイントを解説します。

• 認定日から口座に振り込まれるまでの具体的な日数
• 初回の振込が遅れる理由（待機期間・給付制限期間）
• 振り込まれる金額の確認方法

それぞれの内容を具体的に解説します。

認定日から振り込みまでの具体的な日数とスケジュール

失業保険の認定日から、実際に失業手当が指定の口座に振り込まれるまでの期間は、通常、土日祝日などを除く約5営業日から1週間程度です。

認定日にハローワークで失業の認定を受けると、そのあと、金融機関への振込手続きがおこなわれます。

この手続きに数日を要するため、認定日当日にすぐ振り込まれるわけではありません。

また、利用する金融機関の営業日や処理の状況によって、振込日が多少前後する可能性もあります。

もし認定日から1週間以上経過しても振込が確認できない場合は、管轄のハローワークへ問い合わせてみましょう。

出典：雇用保険（失業等給付）受給に関するQ＆A

【注意】初回の振込は給付制限期間があるため遅れる場合がある

自己都合で退職された方は、初回の失業手当が振り込まれるまでに時間がかかる点に注意が必要です。

これは、失業手当の受給手続き後、すべての人が対象となる7日間の待機期間に加えて、自己都合退職者には原則として2か月間の給付制限期間が設けられているためです。

この期間中は失業手当が支給されません。

なお、この給付制限期間については、2025年（令和7年）4月1日より、原則1か月に短縮される法改正がおこなわれました。

一方、倒産や解雇といった会社都合で退職された場合は、この給付制限期間がないため、7日間の待機期間が終われば、初回の認定日から約1週間で手当が振り込まれます。

このように、退職理由によって初回の振込タイミングが大きく異なることを理解しておきましょう。

振込金額は雇用保険受給資格者証で確認できる

振り込まれる失業手当の金額は、ハローワークから交付される雇用保険受給資格者証で確認することが可能です。

この受給資格者証には、失業手当の1日あたりの支給額である基本手当日額が記載されています。

実際に振り込まれる金額は、この基本手当日額に、認定の対象となった日数を掛けた金額となります。

たとえば、基本手当日額が5,000円で、認定対象日数が28日分であれば、「5,000円 × 28日 = 140,000円」が振り込まれる計算です。

なお、この基本手当日額は毎年の賃金変動に応じて見直しがおこなわれ、2025年（令和7年）8月1日からも変更されました。

出典：雇用保険の基本手当日額の変更｜厚生労働省

失業保険の認定日に必要な持ち物と当日の注意点

失業保険の認定日には、手続きをスムーズに進めるために、いくつか必要な持ち物があります。

また、当日の行動についても知っておくべき注意点が存在します。

ここでは、認定日当日に向けて、以下の3つの重要なポイントを解説します。

• 初回と2回目以降で異なる持ち物リスト
• 認定日までにクリアすべき求職活動実績の条件
• 認定日の時間に関するルールと疑問

これらの準備を万全にして、安心して認定日を迎えましょう。

【初回・2回目以降】認定日に必要な持ち物一覧

認定日に必要な持ち物は、初回と2回目以降で異なりますので、事前に十分に確認しておくことが大切です。

この他に、筆記用具や印鑑（訂正時に使用）も持参すると安心です。

とくに失業認定申告書は、求職活動の実績などを事前に記入しておく必要がありますので、忘れないように準備しましょう。

【重要】認定日までに必要な求職活動実績の回数と内容

失業の認定を受けるためには、前回の認定日から今回の認定日の前日までの期間中に、原則として2回以上の求職活動実績が必要となります。

これは、失業保険が積極的に仕事を探している方のための制度のためです。

どのような活動が求職活動として認められるか、具体例を確認しておきましょう。

求職活動として認められる活動の例

• 求人への応募（面接や書類選考など）
• ハローワークがおこなう職業相談や職業紹介
• 許可・届出のある民間機関（転職エージェントなど）がおこなう職業相談やセミナーへの参加
• 再就職に役立つ国家試験や検定などの受験

一方で、インターネットで求人情報を検索しただけ、あるいは知人に就職先の紹介を依頼しただけ、といった活動は原則として求職活動実績には含まれませんので注意が必要です。

出典：失業の認定における求職活動実績となるもの | 厚生労働省

認定日の時間は変更できる？早く行くのは問題ない？

認定日の日時はハローワークから指定されており、原則として自己都合での変更はできません。

ただし、後述するようなやむを得ない理由がある場合は、事前に管轄のハローワークへ連絡し相談することが可能です。

指定された時間より少し早くハローワークに到着すること自体は、多くの場合で問題ありません。

しかし、受付時間が決まっている場合や、混雑を避けるために時間を指定しているケースもありますので、常識の範囲内での行動が求められます。

最も注意すべきなのは遅刻です。

指定された時間に遅れると、その日の認定を受けられず、失業手当の支給が遅れたり、受け取れなくなったりする可能性がありますので、時間厳守を徹底しましょう。

【緊急】認定日に行けない場合はすぐにハローワークへ連絡が必要

病気や企業の面接など、どうしてもやむを得ない理由で指定された認定日に行けなくなることもあるでしょう。

そのような場合にどうすればよいか、事前の対処法を知っておくことが大切です。

ここでは、万が一の事態に備えて、以下の3つのポイントを解説します。

• 行けないとわかった時点ですべきこと
• やむを得ない理由として認められる具体的なケース
• 認定日の変更に必要な証明書類

落ち着いて適切に対応すれば問題ありませんので、十分に確認しておきましょう。

出典：雇用保険（失業等給付）受給に関するQ＆A

認定日に行けないとわかった時点ですぐに電話連絡する

認定日に行けないことが判明した場合は、判明した時点ですぐに管轄のハローワークへ電話で連絡してください。

あとで連絡しよう、連絡しなくても大丈夫だろうと考えて放置することは絶対に避けるべきです。

連絡をせずに無断で認定日に行かなかった場合、その認定期間中の失業手当が支給されない不支給という扱いになる可能性があります。

これを繰り返すと、受給資格自体が取り消されるリスクもあります。

電話をする際は、手元に雇用保険受給資格者証を準備し、氏名、支給番号、認定日に行けない理由を明確に伝えられるようにしておくと、スムーズに話が進みます。

病気や面接などやむを得ない理由と認められるケース

認定日の変更は、ハローワークが認めるやむを得ない理由がある場合に限られます。

どのような理由が認められるか、具体例を解説します。

やむを得ない理由と認められるケースの例

• 本人の病気やけが（医師の証明が必要な場合があります）
• 企業の採用面接や採用試験
• 再就職に資する国家試験や資格試験の受験
• 親族の看護（危篤や死亡、結婚式など）
• ハローワークの指示による各種講習の受講

一方で、個人的な旅行や友人との約束といった私的な用事では、原則として認定日の変更は認められません。

自身の理由が該当するかどうか不明な場合は、正直にハローワークへ相談することが大切です。

理由によっては証明書の提出が必要になる場合がある

やむを得ない理由で認定日を変更する際には、その理由を客観的に証明する書類の提出を求められることがあります。

どのような書類が必要になるかは理由によって異なります。

必要な証明書の例

• 病気やけがの場合：医師の診断書や、受診日がわかる領収書など
• 企業の面接の場合：応募先企業が発行する面接証明書など
• 資格試験の場合：受験票のコピーなど

これらの証明書は、後日、変更された認定日に持参するのが一般的です。

事前にハローワークへ電話連絡した際に、どの書類が必要になるかを必ず確認しておきましょう。

あらかじめ準備しておくことで、手続きをスムーズに進めることが可能です。

もっと有利に失業保険を受給したいなら専門家への相談がおすすめ

ここまで失業保険の認定日に関する手続きを解説してきましたが、手続きが複雑で不安、自身は本当に損をしていないだろうかと感じる方もいるでしょう。

実は、失業保険の申請は専門家のサポートを受けることで、より有利な条件で受給できる可能性があります。

ここでは、専門サービスを活用するメリットについて、以下の3つの観点から紹介します。

• 専門家のサポートで給付額や給付日数を最大化できる可能性
• 複雑な手続きをオンラインで完結できる利便性
• 自身がいくらもらえるかわかるLINE無料診断の紹介

よりよい条件で、安心して新しいスタートを切るための方法を確認しておきましょう。

給付額が最大200万円に？退職理由の見直しで受給額を増額

専門家のサポートを受けることで、失業保険の受給額が一般的な約30〜50万円から、最大で200万円まで増額できる可能性があります。

なぜなら、自身では自己都合退職だと思っていても、専門家が詳しく状況をヒアリングすると、正当な理由のある自己都合退職に該当するケースがあるからです。

たとえば、月45時間を超える時間外労働が証明できるケースや、上司からのハラスメントに関する記録があるケースなどがこれにあたります。

この場合、自己都合退職者に課される給付制限期間がなくなったり、給付日数自体が増えたりするため、結果的に総受給額が大幅にアップします。

このような専門的な判断は個人では難しいため、失業保険のプロである退職バンクのような専門サービスに相談することが、有利な受給への近道となるでしょう。

複雑な申請も専門家がサポートするから安心【退職バンク】

退職バンクは、社会保険労務士などの専門家チームが、複雑でわかりにくい失業保険の申請手続きを徹底的にサポートするサービスです。

失業保険の申請には、多くの書類準備やハローワークとのやり取りが必要となりますが、退職バンクを利用すれば、専門的なアドバイスを受けながらスムーズに進めることが可能です。

手続きに関する不安や、時間的な負担を大幅に軽減できる点は大きなメリットと言えるでしょう。

また、オンラインでの面談とチャットツールでサポートが完結するため、全国どこにお住まいの方でも利用できるのも魅力です。

頼れる専門家のサポートがあることで、安心して再就職活動に専念できます。

まずはLINEで無料診断！自身がいくらもらえるか確認

専門家に相談するのはハードルが高いと感じる方もいるかもしれません。

そこで、まずは退職バンクが提供しているLINEでの無料相談や受給額診断を活用してみることをおすすめします。

簡単な質問に答えるだけで、自身が失業保険をいくらもらえる可能性があるのか、目安を知ることが可能です。

もちろん、相談や診断は無料でおこなえますので、一切費用はかかりません。

診断結果や相談内容に納得したうえで、実際のサポートを依頼するかどうかを判断できます。

自身の可能性を知るための第一歩として、まずは気軽にLINEで無料診断を試してみてください。

失業保険の認定日に関するよくある質問

ここでは、失業保険の認定日に関して、多くの方が疑問に思う点をQ＆A形式で解説します。

細かい点まで不安を解消し、自信を持って認定日に臨みましょう。

認定日にアルバイトをした場合は申告が必要ですか？

収入の有無にかかわらず、必ず申告が必要です。

認定期間中に少しでもアルバイトなどの就労をした場合は、認定日に提出する失業認定申告書に正直に記入して申告する義務があります。

もしこの申告を怠ると、不正受給とみなされてしまう可能性があります。

不正受給が発覚した場合は、支給された手当の返還だけでなく、厳しいペナルティが科されることもありますので、必ず正しく申告しましょう。

なお、収入額によっては、その日の基本手当が減額されたり、支給されなくなったりする場合があります。

出典：不正受給について（事例等）｜大阪労働局

認定日と祝日が重なった場合はどうなりますか？

認定日が祝日や年末年始など、ハローワークが開いていない日にあたる場合は、認定日が変更されます。

一般的には、祝日の直前の開庁日、もしくは直後の開庁日にずれることが多いでしょう。

日程が変更になる場合は、前回の認定日に窓口で案内があるか、ハローワークの掲示板などでお知らせが出ます。

基本的にはハローワークからの指示に従うかたちになりますので、事前の案内をよく確認しておくことが大切です。

求職活動実績として認められる活動には何がありますか？

求職活動実績として認められる活動は、再就職に向けた積極的な行動であることが基準となります。

具体的には、以下のような活動が挙げられます。

• 求人への応募（書類選考、面接など）
• ハローワークでの職業相談、職業紹介
• ハローワークや公的機関などがおこなう各種セミナー、講習の受講
• 許可・届出のある民間職業紹介事業者（転職エージェントなど）がおこなう職業相談やセミナーへの参加
• 再就職に役立つ資格試験の受験

単にインターネットで求人情報を眺めたり、新聞の求人広告を見たりするだけでは、原則として実績とは認められませんので、注意が必要です。

認定日の来所は求職活動実績になりますか？

原則として、失業の認定を受けるための来所自体は、求職活動実績には含まれません。

ただし、認定日に併せてハローワークで職業相談をおこなった場合は、その相談が1回分の求職活動実績として認められます。

認定の手続きだけでなく、積極的に職業相談も活用しましょう。

離職票が届かない場合でも認定日は決まりますか？

離職票が手元に届かなければ、失業保険の受給手続きそのものを開始できないため、認定日も決まりません。

会社は、従業員が退職してから10日以内に、ハローワークへ雇用保険被保険者離職票の交付手続きをおこなう義務があります。

もし、退職後2週間以上経過しても離職票が届かない場合は、まず退職した会社の人事担当者などに状況を確認し、発行を催促しましょう。

それでも会社が対応してくれない場合は、管轄のハローワークに相談してください。ハローワークから会社へ離職票の発行を催促してもらえる制度があります。

まとめ

本記事では、失業保険の認定日について、その意味や当日の流れ、振込日、そして行けない場合の対処法までをくわしく解説しました。

認定日は、失業手当を確実に受給するための重要な手続きであり、必要な持ち物や求職活動実績を事前に準備することが大切です。

万が一のトラブルにも、本記事で解説した通り落ち着いて対処すれば問題ありません。

失業保険の受給は、自身の生活を支える大切な権利です。

もし、自身の状況でより有利な受給を目指したい、あるいは手続きに専門的なサポートが必要だと感じた場合は、専門サービスへの相談が有効です。

さらに詳しい情報については退職バンクで検索し、無料診断からはじめてみることをご検討ください。