【メリットと比較】社会保険給付金のデメリットとは？実は損する？申請前に知るべき注意点を解説

退職や休職を考えたとき、生活費の不安から社会保険給付金に関心を持つ方は少なくありません。

しかし同時に、会社に知られないか、再就職で不利になるのではといったデメリットやリスクに対する懸念から、一歩を踏み出せない方も多いでしょう。

結論からいうと、社会保険給付金はデメリットを正しく理解し、自身の状況にあわせて適切に活用すれば、退職後の生活を支える非常に心強い味方になります。

本記事では、社会保険給付金の5つの具体的なデメリットとその対策、そしてそれを上回るメリットについて詳しく解説します。ぜひ最後まで参考にしてください。

なお、本記事で扱う社会保険給付金とは、主に失業保険や傷病手当金といった制度の総称です。

社会保険給付金の申請をサポート！

【要確認】社会保険給付金の申請前に知るべき5つのデメリットと注意点

社会保険給付金は退職後の生活を支える心強い制度ですが、利用する前に知っておくべきデメリットや注意点も存在します。

メリットのみに目を向けるのではなく、リスクを正しく理解することが、後悔のない選択をするための第一歩です。

ここでは、とくに重要な5つのデメリットを具体的に解説します。

会社に知られる（バレる）可能性がある

社会保険給付金の一種である傷病手当金を申請する場合、会社にその事実を知られることになります。

申請書には、医師の証明欄だけでなく、事業主が給与の支払い状況などを証明する欄があり、会社の担当者に記入を依頼する必要があるためです。

ただし、これは退職時に離職票の発行を依頼するのと同じような事務手続きの一環です。

正当な権利の行使であり、申請したこと自体が問題視されたり、その後の人間関係に悪影響を及ぼしたりするケースは少ないと考えられます。

円満な退職を目指すことが基本ですが、もし伝えにくい事情がある場合は、専門家への相談も選択肢となります。

再就職（転職活動）で不利になるという誤解がある

給付金を受給したことが、次の転職活動で不利になるのではないかと心配する方もいるでしょう。

しかし、これは誤解です。

給付金を受け取ったという事実は個人情報であるため、転職先の企業に伝わることは原則としてありません。

転職活動の際に生じる空白期間、いわゆるブランクについて質問される可能性はありますが、正直に療養期間であった、あるいは制度を活用して次のキャリアに向けて自己分析やスキルアップの時間に充てていたとポジティブに説明すれば問題ないでしょう。

不利になるのではという不安は手放し、自信を持って活動に臨むことが大切です。

申請手続きが複雑で時間と労力がかかる

社会保険給付金の申請は、手続きが複雑で、相応の時間と労力がかかる点を覚悟しておく必要があります。

たとえば、申請には離職票や本人確認書類、医師の診断書といった多くの書類を準備しなくてはなりません。

さらに、これらの書類をハローワークや健康保険組合の窓口へ提出する必要があり、何度も足を運ぶことになるケースも少なくないでしょう。

もし申請内容に不備があれば、審査に時間がかかり、給付金の受給開始が大幅に遅れるリスクも考えられます。

この手続きの煩雑さこそが、多くの方が申請をためらう大きな理由の一つといえます。

扶養に入れないなど税金や社会保険上の注意点がある

給付金を受給する際は、税金や社会保険に関する注意点を理解しておくことが重要です。

たとえば、失業保険の給付額によっては、配偶者など家族の社会保険上の扶養に入れない場合があります。

これは、健康保険の被扶養者認定に収入要件があるためです。

失業保険の給付金自体は非課税ですが、国民健康保険料の算定においては収入とみなされる自治体もあるため、確認が必要となります。

また、退職後は自身で国民年金や国民健康保険への切り替え、または会社の健康保険を任意継続する手続きも発生します。

これらのお金にまつわる手続きを忘れないようにしましょう。

専門家でない代行業者に依頼するリスク

給付金の申請をサポートする業者の中には、注意が必要なところも存在します。

とくに、社会保険労務士、いわゆる社労士や弁護士の資格を持たない業者が、本人に代わって申請書類を作成・提出する行為は法律で禁じられています。

万が一、無資格の業者に依頼してしまうと、高額な手数料を請求されたり、不適切な申請によってあとあとトラブルに発展したりするリスクが考えられるでしょう。

業者の評判などを確認し、信頼できる依頼先を見極めることが非常に重要です。

給付金申請のサポートを依頼する際は、必ず国家資格を持つ専門家が対応してくれるサービスを選びましょう。

デメリットだけじゃない！社会保険給付金のメリットを最大限活用する方法

ここまでデメリットについて解説しましたが、もちろん社会保険給付金にはそれを上回る大きなメリットが存在します。

制度を正しく理解し活用することで、退職後の生活に経済的な安心と精神的な余裕が生まれます。

ここでは、給付金がもたらすメリットを最大限に引き出すためのポイントを3つの側面から紹介します。

退職後の生活を支える経済的な安心感

社会保険給付金を活用する最大のメリットは、退職後の生活を支える経済的な安心感が得られる点です。

通常、自己都合で退職した場合の失業保険の受給額は30万円から50万円程度が一般的です。

しかし、専門家のサポートなどを活用して自身の状況にあった最適な申請をおこなうことで、受給額が最大200万円程度まで増額する可能性があります。

さらに、受給開始までの期間も、通常であれば約1か月から4か月かかるところを、最短1か月程度まで短縮できるケースも存在します。

この金銭的なメリットは、退職後の生活設計において非常に大きな支えとなるでしょう。

焦らず転職活動や療養に専念できる時間的・精神的な余裕

経済的な基盤が安定することは、お金の心配だけでなく、貴重な時間と精神的な余裕をもたらします。

生活のために早く次の仕事を見つけなくては、という焦りから解放されることは、計り知れないメリットといえるでしょう。

この期間を、パワハラや長時間労働で疲弊した心身を回復させるための療養に充てることが可能です。

また、じっくりと自己分析をしたり、新たなスキルを身につけたりと、次のステップに向けた質の高い準備時間として活用することもできます。

生活の質、いわゆるQOLの向上にもつながり、より納得のいくキャリア選択を実現するための大切な時間となります。

専門家のサポートで受給額と期間の最大化

社会保険給付金のメリットを最大限に引き出すためには、専門家のサポートを活用することが有効な方法です。

複雑な社会保険制度を熟知した社会保険労務士などの専門家に相談すれば、自身では気づかなかった給付の可能性を見つけ出せる場合があります。

たとえば、退職理由の客観的な伝え方や、申請書類の適切な準備方法についてアドバイスを受けることで、より有利な条件で受給できる可能性が高まります。

個人で申請した場合に起こりがちな、もらい漏れや受給開始の遅れといったリスクを防ぎ、受け取れる金額と期間の最大化を目指せる点が、専門家サポートの大きな価値といえるでしょう。

【あなたはどっち？】社会保険給付金の利用をおすすめする人・しない人

社会保険給付金には大きなメリットがありますが、すべての方におすすめできるわけではありません。

自身の状況や今後の計画によって、利用すべきか慎重に判断する必要があります。

ここでは、どのような方が給付金の利用に向いているのか、また、どのような方は別の選択肢を検討すべきか、具体的なケースを挙げて解説します。

自身がどちらのタイプにあてはまるかを確認し、最適な選択をするための参考にしてください。

【おすすめする人】経済的な不安を解消し万全の準備をしたい方

もし「退職後の生活費に不安がある」「じっくり時間をかけて次のキャリアを見つめ直したい」と考えているなら、社会保険給付金の活用を積極的におすすめします。

とくに、貯蓄に余裕がなく、収入が途絶えることに強い不安を感じている方にとって、この制度は大きな助けとなるでしょう。

また、上司のパワハラや長時間労働で心身ともに疲弊してしまい、すぐに働く気力がないという方も、この制度のメリットを最大限に享受できるタイプです。

経済的な安心を確保し、療養や自己投資に時間を使い、万全の状態で次のステップへ進みたいと考える方に最適な選択肢といえます。

【慎重に検討すべき人】すぐに転職先が決まっているまたは手続きが面倒な方

一方で、給付金の利用を慎重に検討すべき方もいます。

たとえば、すでに転職先が決定しており、退職後すぐに働きはじめる予定がある場合、失業状態ではないため給付の対象外となります。

また、メリットは理解しつつも、デメリットとして解説した申請手続きの複雑さや労力をどうしても避けたいと考える方にも、あまり向いていないかもしれません。

公的な制度である以上、ある程度の時間と手間がかかることは避けられないため、その点を許容できない場合は、ストレスを感じてしまう可能性があります。

このような方は、別の方法を検討する方がよいでしょう。

判断に迷うならまずは専門家に無料相談！

ここまで読み進めて、自身のケースはどちらにあてはまるのだろう、と判断に迷っている方もいるかもしれません。

おすすめする方、しない方のケースに完全に合致する方ばかりではないでしょう。個人の退職理由や勤続年数、今後の希望など、状況は一人ひとり異なります。

そのため、最適な選択も人それぞれ変わってきます。

もし自身で判断することに不安を感じるなら、まずは専門家の視点から客観的なアドバイスをもらうことが、最も確実で安心できる方法です。

自身だけで抱え込まず、プロの知識を頼ることを検討しましょう。

【専門家と解決】申請の不安を解消しメリットを最大化するなら「退職バンク」がおすすめ

ここまで解説してきたデメリットへの不安を解消し、メリットを最大限に引き出すための具体的な解決策があります。

それが、専門家による失業保険・社会保険給付金の申請サポートサービス「退職バンク」です。自身で悩んでいても、複雑な制度を前にしては時間ばかりが過ぎてしまいます。

「退職バンク」を活用することで、新しい一歩をスムーズかつ有利に進めることが可能になります。

「退職バンク」は複雑な手続きを専門家が徹底サポートするサービス

「退職バンク」の最大の特長は、社会保険制度を熟知した専門家が、複雑な申請手続きを徹底的にサポートしてくれる点にあります。

これまでに解説したデメリットである手続きの複雑さや、知識不足によるもらい損ねのリスクを、専門家の力で解消することが可能です。

このサービスは国家資格を持つ社会保険労務士が監修しており、法律に基づいた適切なアドバイスを受けられるため、無資格の業者に依頼するような心配もありません。

本来受け取るべき権利を確実に、そして最大限に活用するための、信頼できるパートナーとなるでしょう。

全国どこからでもオンラインで相談・申請が可能

「退職バンク」は、住まいの地域にかかわらず、全国どこからでも利用できるオンライン完結型のサービスです。

ハローワークや役所に足を運ぶ時間がない方や、近くに気軽に相談できる場所がない地方在住の方でも、安心してサポートを受けられます。

相談はオンラインでの面談や、使い慣れたチャットツールでおこなわれるため、自身の都合のよい時間に、自宅からリラックスして進めることが可能です。

物理的な距離や時間の制約を感じることなく、専門家のサポートを受けられる利便性は、多くの方にとって大きなメリットとなるでしょう。

再スタートを、場所を選ばずに支援します。

LINEで簡単！まずはいくらもらえるか無料診断

「結局、自身はいくらもらえる可能性があるのだろうか」というのが、最も知りたいことではないでしょうか。

「退職バンク」では、その疑問に回答するための無料診断を、多くの方が日常的に利用しているLINEで簡単におこなうことができます。

いくつかの質問に答えるだけで、受給できる可能性のある給付金の目安額を知ることが可能です。

サービスを利用するかどうかは、診断結果を見てからゆっくり検討すれば問題ありません。

まずはこの無料診断で自身の可能性を知ることから、新しい一歩を踏み出してみましょう。

そもそも社会保険給付金とは？失業保険との違い

ここまで社会保険給付金のメリットやデメリットを解説してきましたが、言葉自体に少し怪しい、よくわからないという印象をお持ちの方もいるかもしれません。

ここでは、社会保険給付金とは一体何なのか、そして多くの人が混同しがちな失業保険とは何が違うのか、制度の基本を分かりやすく解説します。

この違いを理解することが、自身にあった制度を選ぶための基礎知識となります。

社会保険給付金の正体と基本的な仕組み

「社会保険給付金」という名称の、単一の公的な制度が存在するわけではありません。

これは一般的に、退職や休職の際に活用できる社会保険制度からの給付金をまとめた「総称」として、とくに申請サポートサービスなどで使われることが多い言葉です。

会社員が加入する社会保険にはさまざまな給付制度があり、状況に応じて活用できます。

状況別・主な社会保険給付金の種類

給付金の種類	どのようなときに利用できるか
失業保険（基本手当）	働く意思はあるが失業し転職活動をするとき
傷病手当金	病気やケガが理由で働けず療養するとき
育児休業給付金	原則1歳未満の子を養育するために休業するとき
介護休業給付金	家族を介護するために休業するとき
高年齢雇用継続給付	60歳以降も給与が低下した状態で働き続けるとき

この記事では、とくに退職・休職時に多くの方が関係する「失業保険（基本手当）」と「傷病手当金」を中心に解説していきます。

失業保険（基本手当）と傷病手当金の主な違い

多くの人が混同しやすい失業保険と傷病手当金は、目的も管轄も異なります。この違いを理解しておくことが重要です。

失業保険と傷病手当金の主な違い

項目	失業保険 （基本手当）	傷病手当金
目的	失業中の生活を支え、求職活動を容易にする	病気やケガの療養中の生活を保障する
受給要件	働く意思と能力があるが、失業状態にある	病気やケガで働くことができない状態にある
管轄	ハローワーク（雇用保険）	健康保険組合や協会けんぽ（健康保険）
併給	傷病手当金とは原則として同時に受給できない	失業保険とは原則として同時に受給できない

このように、働ける状態か、働けない状態かによって、受け取れる給付金の種類が変わる仕組みとなっています。

給付金を受け取れる人の具体的な条件

失業保険と傷病手当金では、受け取れる人の条件も異なります。

まず、失業保険の基本的な受給条件は、原則として離職日以前の2年間に、雇用保険の被保険者期間が通算して12か月以上あることです。

一方、傷病手当金は、勤務先の健康保険に加入している被保険者本人が、病気やケガのために連続して3日間仕事を休んだあと、4日目以降も仕事に就けない場合に支給されます。

自己都合で退職した場合でも、病気やケガといったやむを得ない理由があれば、失業保険の給付制限期間なく受給できる特定理由離職者として認定されるケースもあります。

社会保険給付金のデメリットに関するよくある質問

最後に、社会保険給付金のデメリットや手続きに関して、多くの方が抱く疑問に回答します。

具体的なケースを知ることで、自身の状況とあわせやすくなり、不安の解消につながるでしょう。

うつ病などの精神的な理由でも給付金はもらえますか？

うつ病や適応障害といった精神的な不調が理由で働くことが困難な場合でも、給付金の対象となる可能性があります。

医師による労務不能であるという客観的な証明、いわゆる診断書があれば、健康保険の傷病手当金の対象となります。

また、この診断書を元に退職した場合、ハローワークで正当な理由のある自己都合退職と判断され、失業保険を給付制限期間なしで受け取れる特定理由離職者に該当するケースも少なくありません。

無理して働き続けるのではなく、まずは専門の医療機関に相談し、自身の心と体の状態にあった制度の活用を検討することが大切です。

給付金をもらいながらアルバイトはできますか？

給付金の種類によって、アルバイトの扱いは異なります。

まず、失業保険の受給中は、一定のルールの範囲内であればアルバイトが可能です。

ただし、週の労働時間や収入に上限があり、働いた日や収入は必ずハローワークへ申告しなければなりません。

もし申告を怠ると、不正受給とみなされ、厳しいペナルティが科されるため注意が必要です。

一方、傷病手当金は、病気やケガで働くことができない状態の方に支給されるため、原則としてアルバイトはできません。自身の状況にあわせて、ルールを正しく理解しておくことが重要です。

会社を辞めてからかなり時間が経っていても申請できますか？

給付金の申請には期限が定められています。失業保険の申請期限は、原則として離職した日の翌日から1年間です。

この期間を過ぎてしまうと、所定の給付日数が残っていても受け取れなくなるため注意が必要です。

一方、健康保険の傷病手当金を請求する権利は、労務不能であった日ごとに発生し、その翌日から2年で時効となります。

つまり、2年以内であれば遡って請求することが可能です。いずれの制度も申請期限が迫っている場合は、手続きを急ぐ必要があります。

もし期限が近い場合は、速やかに専門家へ相談することをおすすめします。

退職代行サービスと併用することは可能ですか？

退職代行サービスと、社会保険給付金の申請サポートサービスは、併用することが可能です。この二つは役割が全く異なります。

退職代行は、本人の代わりに会社へ退職の意思を伝え、退職手続きを進めるサービスです。

一方、「退職バンク」のような申請サポートサービスは、退職後の給付金手続きを支援します。

たとえば、上司からのパワハラなどが原因で、自身で会社と連絡を取りたくないという状況では、この二つのサービスを併用することは非常に有効な手段となります。

退職手続きから給付金の受給までを、スムーズかつストレスなく進めることができるでしょう。

まとめ：社会保険給付金のデメリットを理解し後悔のない選択をしよう

この記事では、社会保険給付金のデメリットとメリット、そして制度の基本的な仕組みについて解説しました。

会社に知られる可能性や手続きの複雑さといったデメリットは確かに存在しますが、それらは事前の対策や専門家のサポートで十分に乗り越えることが可能です。

そして、経済的な安心感や時間的な余裕といった大きなメリットは、新しいキャリアのスタートを力強く後押ししてくれるでしょう。

大切なのは、制度を正しく理解し、自身の状況とあわせて利用すべきか判断することです。

自身で悩まず、まずは「退職バンク」のような専門家への無料相談を活用し、自身の可能性を探ることからはじめてみてください。